話を聴きながら的確にメモを取る力は、深く確かな学びには欠かせないもの。学びに向かう姿勢と方策の表れでもあります。言うまでもなく、板書を丁寧に書き写すことに終始するだけでは不十分。話を聴きながら自らしっかり考え、その痕跡を文字に残していくことが求められます。
ある実験では、板書以外にどれだけメモを残せたかが学習効果に与える影響が示されました。「考えながら聴く姿勢」がメモの量と質を高め、ひいては学びの密度を高めると考えられます。
2016/04/08 公開のまとめページを再アップデートしました。
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メモに起こすべきものには2種類あります。一方は「相手が発言したこと」、他方は「話を聴く中で自分が感じたこと、考えたこと」です。
これらは、先の思考を広げるための足掛かり。特に後者は、短期記憶が上書きされる前に言語化・記録しておかないと、後で復元できません。自ら起こした文字は、しばしば「次の思考の呼び水」になります。
生徒がどんなノートを取っているかを観察すれば、個々の生徒が身につけている「学びの方策と姿勢」の把握が進みます。不足するものを把握してはじめて、その後の指導を正しく設計できるはずです。
メモ用のスペースを作らせて
メモをとることの効果
何を書き込めば良いかを、実例の中で学ばせる
深く確かな学びに、メモを起こす力は不可欠
他人の発言なら、確認・補完の手立てはあるが…
自分の中に生まれたアイデアや思いは…
考えを書き留めることで、さらに広がる可能性
メモを取る力は、授業への集中力も高める
どんなノートを取れているか=どう学んでいるか
板書を「正しく写せない」「写すことしかできない」
ノートを汚さないように、正解が確定するのを待つ生徒
ノートテイクの力を観察して把握
日々の授業以外での、ノートテイク指導と評価の機会
メモを取る姿勢とスキルは、特定の教科に閉じたものではなく、様々な場面で用いられる「汎用スキル」です。様々な教科・科目の授業で効果的なメモを取れるようにすることを「共通の目標」にして指導に臨むと相乗効果も得られ、生徒の進歩は大きく加速するように思われます。
一度抱いた疑問を放置せずきちんと解消していく姿勢を作るにも、タスクマネジメントのスキルを身につけさせるにも、ノートにメモを取らせる指導は大きな役割を担っています。
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教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一
