相対順位の低さから自己効力感と学習意欲を守る
先日、「校内順位、中学受験との関係は」と題する記事を新聞紙上で見かけました。冒頭にはこう書かれていました。 中学受験において、わが子に「優秀な同級生に囲まれて6年間を過ごして欲しい」と考え、難関校への進学を望む親は多い。だが学校内での順位が、その後の学力に影響するという研究がある。チャレンジ校を目指して、成績が低迷し続ける「深海魚」になるよりは、実力相応校を目指すべきなのか。(引用元:朝日新聞、1…
当オフィスは、各地の学校で授業力向上や教育改善・学校改革のお手伝いをしています。
先日、「校内順位、中学受験との関係は」と題する記事を新聞紙上で見かけました。冒頭にはこう書かれていました。 中学受験において、わが子に「優秀な同級生に囲まれて6年間を過ごして欲しい」と考え、難関校への進学を望む親は多い。だが学校内での順位が、その後の学力に影響するという研究がある。チャレンジ校を目指して、成績が低迷し続ける「深海魚」になるよりは、実力相応校を目指すべきなのか。(引用元:朝日新聞、1…
教育に限らず、どんなことであれ、目的とするところを達成するために様々な手段を講じます。当然ながら、手段となる個々の活動に関わる/参加する人々のコミットメントが、目標達成の前提条件です。しかしながら、目的そのものに誰もが納得できる「価値」が見出されていない限り、目標達成への深い関与は期待できません。他者に対してのみならず、自分自身に対しても「それって本当に必要なの?」という疑問に十分答え得る、言葉と…
早いもので今年も半分が過ぎようとしています。夏休みも間もなくですが、年度当初から取り組んできたことがどれだけ成果を上げているかを点検して、秋からの指導に見通しを立て準備を進める重要な時期です。教科担当者として、ホームルーム担任として、あるいは分掌の立場で、それぞれに振り返るべき点があろうかと思います。また、管理職の視点からも学校全体の動きを俯瞰し直してみる必要があるはずです。また、授業改善を確実に…
教室での学びは集団で行うものですから、そこには生徒と教師が互いに守るべき一定のルールやマナーがあります。一人一人が気の向くまま自由奔放にというわけにはいきません。新年度の授業開きなどで各教科の先生から授業中の約束事を話して聞かせることも多いかと思いますが、生徒はなぜその決まり事があるのかきちんと理解しているでしょうか。 2015/09/18 公開の記事を再アップデートしました。 ❏ そのルールの存…
いよいよ3月も今日を入れて残り2日となりました。新年度を目前に、新たな指導/取り組みを思い描いておられることと拝察します。意欲的なチャレンジは、指導の幅を広げ、その中から良いものを選び出して、さらにブラッシュアップすることで、改善もどんどん進んでいくはず。しかしながら、指導が所期の成果を結ぶか否かは、生徒が備えているものとのマッチング次第。生徒がどんな経験をもち、どんな能力やスキルを獲得しているか…
春休みが終わればいよいよ新年度の始まりです。オリエンテーションもあれば、それぞれの学年で教科・科目ごとの授業開きもあります。最初のコンタクトで何を伝えるかが、1年間の指導の成否を大きく左右します。新入生に限らず、新2年生、新3年生に対しても、しっかりと導入指導を行いましょう。こちらからどんなメッセージを伝えるかも大事ですが、生徒の行動様式や意識の在り方をできるだけ早く把握し、事前に想定していた指導…
【スタートに立った生徒に伝えていること】 新年度を迎えての授業開きやオリエンテーションでは、新しく学ぶ科目の目的や学び方に加え、生活や進路に対する心構えや生徒に期待されるところが先生方から熱いメッセージとして伝えられます。こうした場を参観していると、それぞれの先生方の思いや考え方に触れ、聞いているこちらも生徒と一緒に様々な刺激を受けます。新入生を迎える場面での最初の指導とその前後の進め方を考えてき…
【指導に臨む前の目線合わせと、効果検証への備え】 授業開きや学習オリエンテーションに臨むに当たり、「ここから始まる指導を通じて、生徒をどんな状態に到達させるのか」を改めて明確にしておく必要があるのは言うまでもありません。授業開きを起点とする一連の指導を通して目指すところが曖昧なままでは、生徒の学習行動を観察・評価する基準も持てないはずです。きちんと目線合わせをして先生方の間で指導にばらつきが出ない…
【授業開きを起点に継続的に行う学習法確立指導】 授業開きや学習オリエンテーションでの指導はその場で完結するものではなく、新しく始まる学びに適合させる一連の取り組みの始まりに過ぎないはずです。指導で伝えたことは、生徒の学び方の改善、ひいては学力の向上という結果に結びついてはじめて意味を持ちます。如上の場にどれだけ明確なメッセージを用意して臨み、雄弁に伝えたとしても、受け手である生徒の行動に好ましい影…
【シミュレーションを通じた学習法ガイダンス】 新学期には、新入生に対して様々なオリエンテーションやホームルーム合宿などが計画されているかと思います。進級した生徒に対しても新たに学び始める科目の授業開きでは学習法のガイダンスが行われます。いずれも生徒に対して「こんな行動を取って欲しい、こんな意識をもって日々を過ごしてほしい」というメッセージを伝える大切な場です。しかしながら、期待を伝える前には、生徒…
年度末のこの時期を逃さずにやっておきたいことの一つに、「新年度を迎えるに当たって生徒に伝えたことが、どこまで生徒の行動や思考に根付いているか」の点検があります。クラス担任/学年団として、教科担当者として、あるいは部活動の顧問として、1年前の年度初めに当たって生徒に伝えたことがあるはずですが、それらがどこまで生徒の中に形になって根付いたかは、この1年の指導が所期の成果をどこまで得たかを表します。 ❏…
遅ればせながら…、旧年中は大変お世話になりました。改めて御礼を申し上げます。本日よりブログの更新再開です。本年も何卒宜しくお願いいたします。今週末に行われる、大学入学共通テストの出題がどんな内容になるか、とても気になるところです。昨年の第1回のものが基本的には踏襲されるものと予想しますが、さらなる工夫も盛り込まれるかもしれません。4月から始まる高校での新課程の主旨を先取りした出題も含まれるのではな…
ご存じの通り、大学入試では、一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜という大枠に加えて様々な入試方式が用意されていますが、目的とするところは多様な学生で構成する学びのコミュニティの創出にあります。学力の高い学生、日々の活動に積極的に取り組んできた学生、強い目的意識や使命感を持って入学してきた学生などがバランスよく混在していれば、様々な場面でそれぞれの強みを発揮する学生からの刺激が、他の学生にも届き、コ…
秋は「実りの季節」ですが、9月に始まる学校の2学期もまた、生徒が様々なことにチャレンジする中でこれまでに重ねてきたことを「結実」させる大切な局面であるのは言うまでもありません。3年生は進路希望の実現に挑み、2年生は進路選択という大きな分岐に臨みます。1年生も4月の入学から高校生として積み重ねてきたものを振り返り、これからの自分の行動にしっかり方向を持てるかどうかで、残り2年半の実りが大きく変わって…
この夏もまた、あちらこちらのセミナーや講演会などに参加させていただき、大いに勉強させていただきました。刺激的なお話を方々でお聞きすることができ、これからやるべきことがまた少し見えてきた気がいたします。こんなところで何ですが、改めて心より御礼を申し上げます。 オンラインでの開催が多く、運営の皆様には例年とは違ったご苦労も多かったと思いますし、講演された先生方にも参加者の反応が読めない中で、不特定多数…
学期が終わりに近づいたこのタイミングでしっかりやっておきたいことの一つは、新学期に生徒に伝えたメッセージがどこまで生徒の中で消化され、自分のものとして習慣化/確立しているか確かめることです。新学期が始まる時に、教科担当者として、ホームルーム担任として、生徒には様々な期待(身につけて欲しい能力や資質、考えて欲しいこと、取れるようになって欲しい行動など)を伝えたことと思いますが、どんなことを求めたのか…