原因から考える家庭学習時間の延伸策 #INDEX

家庭学習時間の延伸を図るなら、合理的で効果的な課題をきちんと与える必要があります。
そもそも、生徒が十分な時間を授業外学習に投じてくれないことの背景には、「やらなくても困らないから」「やったことによるメリットを実感できないから」といった理由があるのではないでしょうか。
やらないと困る状況を作ろうとして、小テストの不合格者に再テストを課すのは昔からよくある手ですが、ペナルティの効果はその場限りのものになりがちです。
指示されたタスクをきちんとこなした生徒でも、達成感を得たり自ら考え工夫した成果を実感できたりしなければ、次に向けたモチベーションは生まれません。やっても面白くなければ続かないのが道理です。
また、家庭学習時間を伸ばそうとして、宿題を増やす戦略が上手く行ったケースもレアです。宿題を与えるときには、履行率や仕上げの度合いを重視する必要があります。
一部の生徒にしか必要でないものを全員にやらせようとするからできない生徒が現れます。未達成を積み重ねることでモチベーションを失う上に、やらなくても別に困らんという誤った認識を持たせかねません。

家庭学習の習慣化を妨げるもの~原因から考える対処 #1

適切な対策を講じるには問題の切り分けから
・やろうと思ってもできない
・やるべきことが明確になっていない
・机に向かう時間が取れない
・やらなくても特に困らない
・取り組みに喜びが見いだせない
複線的なゴールと教室を出る前のレディネス形成
学びの深まりに繋がり、達成感が得られる明確な課題

家庭学習の習慣化を妨げるもの~原因から考える対処 #2

優先順位の判断とタスクマネジメントのスキル
・次の行動への切替に時間が掛かり過ぎる
・優先順位を意識した活動の選択・配列ができていない
学びの成果を持ち寄り、チームへの貢献を果たす
・ペナルティを課しても効果は限定的
・頑張らせるために目標を決めさせるのは矛盾を抱える
・役割を持たせ、チームへの貢献を求める

家庭学習の習慣化を妨げるもの~原因から考える対処 #3

真面目に取り組んだことの成果を実感できるか
自分の進歩や可能性に気づけるような課題か
効果測定を行い、予・復習課題の妥当性を確かめる
・予習や復習で課しているタスク
・週末や長期休業期間に取り組ませる課題
・平均家庭学習時間の目標値は合理的なのか?


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教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一