探究のスキルと姿勢を学ばせる(まとめページ)

探究活動/総合的な探究の時間で目指すのは、問題解決・発見・創造力、社会参画力、持続可能な未来への責任といった様々な能力・資質の獲得。活動にただ取り組ませても効果は限定的です。指導と評価を重ねる中で、「探究のスキルと姿勢」を学ばせていくことが不可欠です。
様々なスキル(探究の方策)や活動に向かう姿勢(探究マインド)を学ばせるには、週に1~2コマの指導機会だけでは不足は明らか。教科学習指導や進路指導なども、それらの獲得機会として活用しましょう。

1.各教科の学びの中で作る探究活動を進めるときの土台

各教科で実践する「探究的な学び」
・各教科の学習で「探究の方策」の基礎をきちんと築く
・単元の学習内容を深めないまま、学びが拡散する
・調べ、考えているのに、問いの更新が起こらない?

他教科の授業で生徒が学んでいる「探究の方策」
・探究の場面で活用すべき各教科の学習内容(例)
・他教科の学習内容を知って、必要な指導を漏らさず行う
・各教科の記述と、自校の探究学習プログラムの整合

全教科でコミットすべき能力・資質の涵養
・基礎力を使う場、鍛える場はどの教科の学びにも
・問いを立てること、問題を見つけること
・様々な学びの場面で使わせてこそ、応用の効く能力に
cf. 探究活動やPBLを通して涵養すべき統計スキル

探究から進路へのきっかけを作るプラスαの一問
・潜在的な興味があるからこそ高度な問いに反応する
・見つけた興味を探究で掘り下げさせれば進路希望に
・探究のテーマを決めるまでの期間で重点的に
cf. 探究のプロセスを経た「問いの深化」

資料を与えて読ませる/探させる、そしてその先に
・問題解決に必要な道具立て(知識など)を揃える工程で
・問いを与えて調べさせ、結果をシェアして矛盾に対処
・問題解決力の先にある「問題発見力」

探究活動の充実には図書室との連携が不可欠
・観察の視点は、探究の方策とテーマの選択
・テーマ探しの参考図書の扱いは慎重に
・過年度生が取り組んだ成果も、図書室に揃えておく
cf. 朝読書で興味を育て、探究に繋ぐ指導の設計

2.探究活動に「型」を示す、実地に学ぶ場を作る

“探究活動の作法”を学ぶ機会は整っているか
・プログラムを進める拠り所と、各フェイズでの評価基準
・手引きは、フェイズごとに配布して生徒に綴じさせる
・各フェイズを終えるときにはしっかりと振り返り
cf. 具体的なタスクを通して、作法を学ばせる(探究活動)

既卒生が残した「成果」を教材に~探究活動の導入指導
・ 先輩たちの作品を比較しながら評価させてみる
・生徒間での気づきの交換で、観察をより広く・深く
・観察の視点は、探究の方策とテーマの選択

探究活動や課題研究と成果発表会(まとめと追記)
成果発表会を探究活動の改善にどう活かすか
先輩たちの研究成果に対して立てる「問い」
成果発表会は、先生方が指導を振り返る機会

3.評価と振り返りで、体験を学びに再構成

探究のフェイズごとにきちんと評価&フィードバック
・手順を正しく踏んでいるか、ひとつずつ確認させる
・疑問や興味を起点に問いを立てるまでの調査は十分か
・探究活動の入り口で誤った学習観を取り払えたか
cf. 探究の各フェイズで行う「事前指導」と「目線合わせ」

探究活動の指導に”評価”を実装
・探究活動の評価は、生徒の内での成長・進歩を焦点化
・テーマ選び、 先行研究調査、仮説作り、探究計画立案
・データ収集(調査、実験)、データの解析、検証、まとめ

成果より、プロセスに焦点を~探究活動の評価
・高校生の探究で成果にモノサシを当てることの不合理
・フェイズの配列とそれぞれで目指すもの(試案)
・ルーブリックを活用して、形成的評価へ

探究活動の指導におけるフィードバック(AIも活用)
・探究活動における先生方(指導者)の役割
・実際の場面を想定したプロンプトの例
・フェイズごとの評価もルーブリックを読み込ませて

総合学習/探究活動における「知識の活用」
・探究活動の中で「生きて働かせる」べき知識・技能
・活用すべき知識・技能としての「探究方策」
・学んだ「探究方策」をきちんと活用できたか振り返り

4.探究活動を「創造力」や「社会参画力」の獲得の場に

アイデアを出させる前に、まずはきっちり調べ学習
・アイデアを出したいなら、まずはしっかり調べる
・調べ学習に向かわせる導入の工夫
・例えば、新技術を使ったビジネスの創造では
アイデアを膨らませ、まとめる方法への習熟
・様々なツールを使い、思考を深め、対話を膨らませる
・生徒が作ったものを互いに見せて相互啓発
cf. 途中でも、その時点で成果を共有

身の回りの問題を多角的に捉えさせる
・教科書の記述に別の視点を与えて学ばせてみる
・複数の問いを与えることで、様々な切り口を持たせる
・調べ学習では、サブテーマを設けて割り当てる
社会が取り組む課題を軸にした学部・学科研究
学部・学科調べに、学問探究という入り口も

探究的な学びの中でのビジネスプラン作り
・起点は、社会が抱える解決すべき問題
・グループで取り組ませることで達成可能性を担保
・活動の成果を左右するグループ作りは、準備を周到に
cf. ワークショップで狙うべき「効果」とその進め方

探究活動の舞台としての地域連携
・先ずは地域社会が抱える課題を知るところから
・調べ終えたところが、探究活動の入り口
・考え尽くしたことへの地域の方からのフィードバック



新しい学力観に基づく評価方法(記事まとめ)

教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一