探究活動/総合的な探究の時間で目指すのは、問題解決・発見・創造力、社会参画力、持続可能な未来への責任といった様々な能力・資質の獲得。活動にただ取り組ませても効果は限定的です。指導と評価を重ねる中で、「探究のスキルと姿勢」を学ばせていくことが不可欠です。
様々なスキル(探究の方策)や活動に向かう姿勢(探究マインド)を学ばせるには、週に1~2コマの指導機会だけでは不足は明らか。教科学習指導や進路指導なども、それらの獲得機会として活用しましょう。
2022/11/02 公開のまとめページを再アップデートしました。
1.各教科の学びの中で作る探究活動を進めるときの土台
各教科で実践する「探究的な学び」★
・各教科の学習で「探究の方策」の基礎をきちんと築く
・単元の学習内容を深めないまま、学びが拡散する
・調べ、考えているのに、問いの更新が起こらない?
他教科の授業で生徒が学んでいる「探究の方策」
・探究の場面で活用すべき各教科の学習内容(例)
・他教科の学習内容を知って、必要な指導を漏らさず行う
・各教科の記述と、自校の探究学習プログラムの整合
全教科でコミットすべき能力・資質の涵養
・基礎力を使う場、鍛える場はどの教科の学びにも
・問いを立てること、問題を見つけること
・様々な学びの場面で使わせてこそ、応用の効く能力に
cf. 探究活動やPBLを通して涵養すべき統計スキル
探究から進路へのきっかけを作るプラスαの一問 ★
・潜在的な興味があるからこそ高度な問いに反応する
・見つけた興味を探究で掘り下げさせれば進路希望に
・探究のテーマを決めるまでの期間で重点的に
cf. 探究のプロセスを経た「問いの深化」
資料を与えて読ませる/探させる、そしてその先に
・問題解決に必要な道具立て(知識など)を揃える工程で
・問いを与えて調べさせ、結果をシェアして矛盾に対処
・問題解決力の先にある「問題発見力」
探究活動の充実には図書室との連携が不可欠
・観察の視点は、探究の方策とテーマの選択
・テーマ探しの参考図書の扱いは慎重に
・過年度生が取り組んだ成果も、図書室に揃えておく
cf. 朝読書で興味を育て、探究に繋ぐ指導の設計
2.探究活動に「型」を示す、実地に学ぶ場を作る
“探究活動の作法”を学ぶ機会は整っているか
・プログラムを進める拠り所と、各フェイズでの評価基準
・手引きは、フェイズごとに配布して生徒に綴じさせる
・各フェイズを終えるときにはしっかりと振り返り
cf. 具体的なタスクを通して、作法を学ばせる(探究活動)
既卒生が残した「成果」を教材に~探究活動の導入指導
・ 先輩たちの作品を比較しながら評価させてみる
・生徒間での気づきの交換で、観察をより広く・深く
・観察の視点は、探究の方策とテーマの選択
探究活動や課題研究と成果発表会(まとめと追記)
・成果発表会を探究活動の改善にどう活かすか
・先輩たちの研究成果に対して立てる「問い」
・成果発表会は、先生方が指導を振り返る機会
3.評価と振り返りで、体験を学びに再構成
探究のフェイズごとにきちんと評価&フィードバック
・手順を正しく踏んでいるか、ひとつずつ確認させる
・疑問や興味を起点に問いを立てるまでの調査は十分か
・探究活動の入り口で誤った学習観を取り払えたか
cf. 探究の各フェイズで行う「事前指導」と「目線合わせ」
探究活動の指導に”評価”を実装 ★
・探究活動の評価は、生徒の内での成長・進歩を焦点化
・テーマ選び、 先行研究調査、仮説作り、探究計画立案
・データ収集(調査、実験)、データの解析、検証、まとめ
成果より、プロセスに焦点を~探究活動の評価 ★
・高校生の探究で成果にモノサシを当てることの不合理
・フェイズの配列とそれぞれで目指すもの(試案)
・ルーブリックを活用して、形成的評価へ
探究活動の指導におけるフィードバック(AIも活用)
・探究活動における先生方(指導者)の役割
・実際の場面を想定したプロンプトの例
・フェイズごとの評価もルーブリックを読み込ませて
総合学習/探究活動における「知識の活用」
・探究活動の中で「生きて働かせる」べき知識・技能
・活用すべき知識・技能としての「探究方策」
・学んだ「探究方策」をきちんと活用できたか振り返り
4.探究活動を「創造力」や「社会参画力」の獲得の場に
アイデアを出させる前に、まずはきっちり調べ学習
・アイデアを出したいなら、まずはしっかり調べる
・調べ学習に向かわせる導入の工夫
・例えば、新技術を使ったビジネスの創造では
アイデアを膨らませ、まとめる方法への習熟
・様々なツールを使い、思考を深め、対話を膨らませる
・生徒が作ったものを互いに見せて相互啓発
cf. 途中でも、その時点で成果を共有
身の回りの問題を多角的に捉えさせる
・教科書の記述に別の視点を与えて学ばせてみる
・複数の問いを与えることで、様々な切り口を持たせる
・調べ学習では、サブテーマを設けて割り当てる
社会が取り組む課題を軸にした学部・学科研究
学部・学科調べに、学問探究という入り口も
探究的な学びの中でのビジネスプラン作り
・起点は、社会が抱える解決すべき問題
・グループで取り組ませることで達成可能性を担保
・活動の成果を左右するグループ作りは、準備を周到に
cf. ワークショップで狙うべき「効果」とその進め方
探究活動の舞台としての地域連携
・先ずは地域社会が抱える課題を知るところから
・調べ終えたところが、探究活動の入り口
・考え尽くしたことへの地域の方からのフィードバック

教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一
