授業開き/オリエンテーション#INDEX

春休みが終わればいよいよ新年度の始まりです。オリエンテーションもあれば、それぞれの学年で教科・科目ごとの授業開きもあります。
最初のコンタクトで何を伝えるかが、1年間の指導の成否を大きく左右します。新入生に限らず、新2年生、新3年生に対しても、しっかりと導入指導を行いましょう。
こちらからどんなメッセージを伝えるかも大事ですが、生徒の行動様式や意識の在り方をできるだけ早く把握し、事前に想定していた指導計画のアジャストにも注力すべきだと思います。
計画段階や初動でのミスは実行フェイズに入ってからの手直しでは解消しきれない問題を生じさせます。早い段階で状況を正確に把握し、計画の手直しを出来るかどうかが1年間の成果を決めかねません。
初顔合わせはもうお済みかもしれませんが、4月に入って最初の授業に向けて、本シリーズが何かのご参考になれば幸いです。

2016/03/28 公開のまとめページを再アップデートしました。

#01 シミュレーションを通じた学習法ガイダンス

  • ファーストコンタクトでは観察に主眼を
  • 模擬授業を挟み、予習と復習のシミュレーション
  • 生徒が中高の学びのギャップを感じ取ったところで
  • どんな学習方法を提示すべきか

#02 授業開きを起点に継続的に行う学習法確立指導

  • 学習法の確立を早めるために観察と支援と刺激
  • 以前からのやり方に固執する生徒への対応
  • 最初の定期考査の結果を踏まえ、学び方の振り返り
  • 生徒と同時に、先生も自分の指導を振り返り

#03 指導に臨む前の目線合わせと、効果検証への備え

  • 指導手順を考える前に、目指すものをきちんと言語化
  • 授業開きに臨む前に、発想の交換と目線合わせ
  • 評価の基準を定め、指導の効果をしっかり測定
  • 効果測定にアンケートやリフレクション・ログも活用

#04 スタートに立った生徒に伝えていること

  • 目の前の課題にチャレンジする中で
  • 忙しい時だからこそ身につくタイムマネジメント
  • 夢を実現しようとする互いの努力を尊重する
  • 何にでもトライする中に生じる「偶然との出会い」
  • 日々の学びを大切に、「認知の網」を正しく張る

 

このシリーズは教科学習指導の場での導入指導(授業開き/オリエンテーション)に焦点を当てましたが、より広く教育活動全体を円滑に且つ効果的に進めるには、生活・学習・進路の各領域で生徒に期待するところや指導の方針を最初の段階からきちんと伝えていくことも必要です。

新課程で本格的に始まる「総合的な探究の時間」についても、導入指導をどのように行うかはこれから1年の学びの進展を大きく左右します。目的とするところや進み方を、早い段階できちんと理解させましょう。先行実施で過年度学年が残した成果も導入指導の材料に活用できます。

また、指導の成否は、計画立案時に想定した生徒の初期状態(入学・進級までに何を経験し、何を身につけているか)が実態と合致しているかどうかに左右されます。この2年、コロナ禍の影響が他方面に及ぶ中、昨年度までと同じスタートを想定すると思わぬところで躓きを経験することになりそうです。

年度初めに行った導入指導が所期の成果を収めるには、授業開き/オリエンテーションで伝えたことがどこまで生徒の行動や思考の中に実現しているかを継続的に観察し、不足はタイミング良く補完を図る必要があります。次の年度末を待つことなく、局面ごとに中間検証やその後の補完指導もしっかりと計画しておくことが大切ではないでしょうか。

生徒に対する初期/導入指導に加えて、新年度を迎えるための準備は多岐に亘ります。年度の切り替わりまで残すところ一週間です。あまり多くの時間は残っていませんが、最終点検はしっかり行い、大事なところで抜け落ちが生じないようにしたいところです。

教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一

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次のステージに向かう準備は整っているかExcerpt: 年度末に差し掛かり、模試成績の検討会や成績会議が続く季節になりました。「前学年での躓きが原因となって成績伸長を妨げた」 という反省がなされるケースもたびたび目にしますが、反省は有効な対策を講じることに利されてこそ意味を持ちます。
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