月: 2024年1月
新年度を迎えるに当たり~まとめページ(2024年度版)
立春を前に、入試を始めとする新入生を迎え入れるための準備、次年度の指導や年間行事の計画作りと調整、異動等に伴う引継ぎなど、定常期と異なる業務も加わり、いつにも増してのご多忙と拝察いたします。多忙な時だからこそ、やるべきことをきちんとリストアップして、優先順位の高いものからしっかり/漏れなく進めたいところです。ちょっと早いですが、新学期を迎える準備を進めましょう。これまで起こしてきた新学期にまつわる…
ちょっと早いですが、新学期を迎える準備
立春までもう少しですが、まだしばらく寒さが続きそうです。先生方におかれましては入試業務や受験生指導などでご多忙を極める毎日と拝察いたしますが、くれぐれもご自愛いただくとともに、そろそろ新年度を迎える準備もイメージしておかなければならない時期になりました。新しいことを計画している学校ならその準備もあろうかと思いますが、それ以外のところにもやるべきことは少なくありません。生活、学習、進路の各領域に見落…
生徒に見えている景色を想像しながら教えているか
先生方は教科の専門家であり、日々研究を重ねる中で、見渡せる世界を広げ続けています。一方、学びの途上にいる(入り口に立った)生徒はこれから学ぶことの周辺や背景にはそれほど広く想像が及びません。言い換えるなら、これから学ぼうとしている生徒は、先生方と違う景色を見ているということです。何を教えるにしても、この違いを常に意識しておかないと、意図するところは正しく伝わらず、生徒の理解形成が円滑に進まなくなり…
大きな問いに挑ませるとき~問いの分割と準備の学習
与えられた問題が大きすぎて、どこから手を付けていいものやら見当もつかないときがあります。そのまま何の手立ても打たず、問題の加工もせずに教室に持ち込んで生徒に挑ませたとしたら、生徒の手と頭は止まったまま、貴重な時間を失います。下手をすれば「わからない、できない、手に負えない」という印象だけを残すことにもなりかねません。別稿「入試問題を授業の教材に使うときに」でも申し上げましたが、こうした場合、いくつ…
相対順位の低さから自己効力感と学習意欲を守る
先日、「校内順位、中学受験との関係は」と題する記事を新聞紙上で見かけました。冒頭にはこう書かれていました。 中学受験において、わが子に「優秀な同級生に囲まれて6年間を過ごして欲しい」と考え、難関校への進学を望む親は多い。だが学校内での順位が、その後の学力に影響するという研究がある。チャレンジ校を目指して、成績が低迷し続ける「深海魚」になるよりは、実力相応校を目指すべきなのか。(引用元:朝日新聞、1…
出題研究を通して"問い方"を学ぶ
大学入学共通テストの出題研究で持つべき視点
大学入学共通テストから一週間あまりが経過しました。出題分析を終えて、次年度以降の指導の計画を描き始めておられることと存じます。生徒の進路希望を実現する授業を目指すには、当然ながら、テストへの対策(≒どう学ばせ、解かせるか)を考える必要もありますが、先ずは個々の問題がどんな学力を測っているか正しく捉えるところからです。入学者選抜という場でわざわざ課した以上、その問題が測定している力は、進学後の学修を…
進路指導計画の体系化とスリム化
進路指導計画に組み込まれたイベントは「体験の機会」「選択の機会」の2つに大別できます。進路講演や大学訪問などが前者の代表格、出願指導や履修科目選択が後者の代表でしょう。これらがしっかり体系化され、スリムな状態に保たれているかは定期的な点検が必要です。長年にわたる試行錯誤で「増改築」を繰り返した結果、進路指導計画が複雑で過密なものになっているケースも少なくありません。生徒も先生も十分な準備ができずに…
進路関連行事に向けた企画・準備・事前指導
キャリア教育への注力や高大連携の強化といった流れの中で、進路意識形成を目的とする、外部から講師やファシリテーターを招いての講演会やワークショップが増えているように思います。見学をさせていただく度にたいへん勉強になりますが、「あれっ?」と疑問を感じることも少なくありません。例えば、こんな感じです。 こうした場面を目にすると、せっかく手間と時間をかけて設けた指導の機会を存分に活かしきれていないことに勿…
行事にじっくり向き合える、忙しすぎない学校生活
各地の学校で教育活動の拡充が進んでいます。新課程で導入された「総合的な探究の時間」のプログラムに加え、「21世紀型能力の実践力」の涵養を目指す進路/キャリアに関する多様な学びが整ってきました。そんな中、生徒が3年間/6年間で経験する行事は、当然ながらその数を増やし、一つひとつの行事にじっくりと向き合うことが難しくなってきているようにも感じます。進路関連の行事や成果発表会なども、準備を整えてじっくり…
進路行事としてのワークショップ
別稿「進路講演などに向けた事前指導」では、進路講演などのイベントでの成果をより確かなものにする事前の準備について考えました。進路指導関連行事の形式でも、従来からよく見られる「講演タイプ」に加え、新たに「ワークショップ型」が導入されるケースも増えており、ファシリテーターには外部の人材活用も少なくありません。 こうした変化の中、準備や行事内の活動への取り組ませ方などにも従来と違ったものが求められていま…
進路講演などに向けた事前指導
外部から講師を呼んで行う進路講演は、普段聞けない話に見聞を広げることで新たな世界の見方を知る、生徒にとって大切な成長の機会の一つですが、何の準備もなくただ話を聞かせるだけでは効果は限定的です。前もって講演のテーマについて、調べたり、考えたりする「事前学習」の機会を設けることで、講演からの学びは大きく膨らみます。多忙な日常の中で、生徒も先生も行事にむけた事前準備などにそうそう時間を当てられないという…
生徒は何ができるか~指導計画立案の前に確認
来年度の教育活動の最終設計に入る前段階で確実に行っておきたいことの一つに、「これまでの指導を通して生徒は何をできるようになっているか」の点検があります。指導とは、現状と目標の差分を解消する活動ですので、目標をしっかり定めるのと同時に、これまでに経験したことや現時点で知っていること/出来ていることをきちんと把握しないことには、ここから先の指導を正しく設計することはできません。 2019/01/18 …
授業で使った教材・課題や考査問題の引き継ぎ
新年度の引き継ぎに際し、これまでの指導で使用した教材や課題、考査問題などを必要に応じて次年度以降も利用や参照ができるように整えて残しておくことはとても重要です。日々の指導の中で積み上げてきた工夫には成果と反省の両方があり、それらを踏まえた上で「その先」を考えることが、継続的な指導の改善に繋がるからです。 2019/03/18 公開の記事を再アップデートしました。 ❏ 効果的な設問や課題を継承してブ…
次のステージ(進級後の学び)に向かう準備は整っているか
年度末に向けて、来年度の指導計画作りが進んでいると思います。模試成績や受験結果の検討会などを経て進級後の学びを妨げかねない問題が見つかることもあれば、一年間の成績伸長からは「前学年での躓きが原因となって成績伸長を妨げた」との反省がなされるケースもあります。こうして発見された課題に対して有効な対策を講じることができるかどうかが問われるところ。反省は行動に繋げてこそ意味を持ちます。次のステージ(進級後…
ゼロ学期を迎えるに当たり~指導計画作りへの下準備
年が明けていよいよ「ゼロ学期」です。期間が短いわりにこなすべき校務が多く、どうしても慌ただしくなりがちですから、春に向けた課題/タスクのたな卸しを行い、優先順位をしっかり定めた工程表に落とし込みたいところ。先ずは「To Do リスト」を作るところからでしょうか。4月からの教育活動を振り返って、シラバスや進路の手引きなどに朱を入れる必要もありますし、年間行事予定の見直しや学校広報の年間計画作りなども…
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。多くの先生方に格別のご厚誼を賜りましたこと、この場で改めて、心より御礼を申し上げます。新しい年も、現場で頑張る先生方のお役に少しでも立てるよう、微力ではありますが、できる限りを尽くして参る所存です。引き続きご指導を賜りますよう、お願いいたします。年始から能登地方の地震や羽田空港の事故などが続き、穏やかならざる正月となってしまいましたが、皆様におかれまして健やかで満ち…