新たなチャレンジに先生方の協働で取り組むとき #INDEX
高大接続改革以降、パフォーマンスモデルからコンピテンシーモデルへの学力観の転換に伴う「新たな学ばせ方の確立」、さらには「総合的な探究の時間の指導法の開発」といった課題もあり、先生方が知恵を出し合い、協働で新たなチャレンジに取り組む機会が増えてきました。こうした「新たなチャレンジ」に取り組むときに大切なのは、目指すところを明確にして、工夫の一つひとつの効果を測定すること。効果測定なしには、いつまでも…
当オフィスは、各地の学校で授業力向上や教育改善・学校改革のお手伝いをしています。
高大接続改革以降、パフォーマンスモデルからコンピテンシーモデルへの学力観の転換に伴う「新たな学ばせ方の確立」、さらには「総合的な探究の時間の指導法の開発」といった課題もあり、先生方が知恵を出し合い、協働で新たなチャレンジに取り組む機会が増えてきました。こうした「新たなチャレンジ」に取り組むときに大切なのは、目指すところを明確にして、工夫の一つひとつの効果を測定すること。効果測定なしには、いつまでも…
生徒をそれまでやらせたことがないことに挑ませれば、最初の戸惑いは当たり前のこと。例えば、拙稿「教科書をきちんと読ませる」や「質問を引き出す」でご提案したような活動でも、教室に初めて持ち込んでみたときから何の障害もなくスムーズに運ぶのはむしろレアケースです。最初のトライで上手くいかないからといって、その後の挑戦を止めてしまっては生徒はいつまでたってもできるようにはなりません。やらせようとしたのが必要…
授業改善は先生方一人ひとりが取り組むべきお仕事であるのは間違いありませんが、教科内外で先生方の協働があってこそ、うまく機能する/成果が上がるものという側面もあろうかと思います。周囲の優れた手法や工夫に学ぶことなしには、改善に向けた発想も自分の中に閉じたものとなり、広がりも深まりもないまま凝り固まってしまうリスクを抱え込みます。互いの実践に学ぶ中で、より良いものが共有されるにつれ、校是ともいうべき「…
総合的な探究の時間をはじめ、新しい学力観に沿った教育活動が次々と導入され、その指導法確立は喫緊の課題ですが、指導法を考えるときに大切なのは、マニュアル作りを先行させることではありません。目標とするところ(=活動を通して獲得させる能力や資質)を先生方がしっかりと共有した上で、それぞれが最善と思う方法で指導に当たり、その成果を比較する中で、より良い方法を選び出していくことです。規矩不可行尽(きくおこな…
ある単元の指導案を持ち寄ってその改善協議をするとき、あるいは教育実習生にアドバイスをするときなど、参加者それぞれの経験や考え方が競合を起こし、議論がかみ合わないことも少なくないかと思います。過日の記事とも関連しますが、エビデンスがないまま指導案/指導方法の優劣を論じても、主観がぶつかり合うばかりで、簡単には「より良い指導の方法を先生方の協働で作り出していく場」になりません。 2016/06/29 …
生徒は各教科を学ぶ中で、教科固有の知識や理解を蓄えているだけではありません。学びへの姿勢や物事の学び方、課題を解決するための思考手順、協働場面でのふるまい方など、様々なものを身につけています。どんな能力や資質、姿勢を獲得させたいのか(ゴール)を明確にし、生徒一人ひとりが今、成長過程のどこにいるのか(現在位置)を掴まないことには、両者を結ぶプロセスである「指導」も計画できません。生徒自身もまた、段階…
以下のテレビ報道をこのブログでご紹介したのは2017年の春先のこと。番組の主旨は「民主化以降不安定な情勢が続くエジプトで、社会の秩序を保つのには若者の教育が欠かせないとして、規律や協調性を重んじる日本の特活を取り入れる試みが始まっている」というものでした。日本では「当たり前のこと」として価値を忘れかけていたことに、海外から高い関心が向いていることに抱いた新鮮な驚きを覚えています。 エジプトで始まっ…
結果学力の伸長や、学びに対する自己効力感の向上などに加えて、学びに取り組む姿勢や学習方策の獲得もまた「指導を通じて目指すところ」である以上、これらもきちんとした効果測定を行う必要があります。各教科の学習指導のみならず、進路指導や探究活動を通じて形成を図る進路意識についても、定量的にその進捗を捉えなければ、計画通りの成果を得ているか判らず、やりっぱなしになってしまいます。効果測定の結果を踏まえ、付加…