早いもので今年も半分が過ぎようとしています。夏休みも間もなくですが、年度当初から取り組んできたことがどれだけ成果を上げているかを点検して、秋からの指導に見通しを立て準備を進める重要な時期です。
教科担当者として、ホームルーム担任として、あるいは分掌の立場で、それぞれに振り返るべき点があろうかと思います。また、管理職の視点からも学校全体の動きを俯瞰し直してみる必要があるはずです。
また、授業改善を確実に進めるための年間実施計画が遅滞なく進行しているか、所期の成果を収めているかも、この機の点検が必要です。
4月からの指導の振り返りに関する記事をまとめてみました。期末考査の準備やその後の採点などもあり、いつも以上にご多忙な時期かと思いますが、この機を逃してはいけないことも少なくありません。優先順位を明確に、効率よく1学期の指導を振り返っていきたいところです。
2021/07/02 公開のまとめページをアップデートしました。
生徒の答案は指導の効果を映し出す「鏡」
可能ならば、答案のコピーも残しておく
考査答案に加え、レポートやポートフォリオのログ
授業開きで伝えた要求を満たせた生徒には
生徒の好ましい行動は正しく評価し、クラスでシェア
要求に追いついていない生徒もいるはず
2学期の授業で起きる変化をイメージさせて
放置したタスクのピックアップと優先度の判断
仕上げきらないことの常態化の解消を図る
与える予定だった宿題と生徒が見つけたタスク
考査後の振り返りでやるべきことをピックアップ
教科担当と学年団が揃って臨むべき指導
重大な選択の前には時間をかけて内省を重ねさせる
ひとつの体験が、次の可能性の広がり方を変える
体験の場に臨むにも、十分な時間を掛けた準備を
コース/履修科目の選択は後戻りしにくい分岐点
選択の機会を伝える時期、相互啓発を用いた後押し
目的は、学力向上と学習方策や学習意欲の獲得
ペナルティ型の補習、本当に役立ってますか?
モチべ―ションになるのは、繰り返したい快体験だけ
生徒が支え合い刺激し合うコミュニティの形成
cf. 授業外の学習指導機会の位置づけと実施方法
探究活動を進める道具/手段科目として学ぶ英語
課題研究の文献検索がサイドリーダーに取って代わる
英語や言語生活そのものを探究の対象にすることも
成果を得た指導法はきちんと共有・継承しているか
前年度までの試行の結果を踏まえてこその継続的改善
実践を伝えるログと成果を証明するエビデンス
特色ある教育活動も様々~それぞれについて中間検証
成果物の評価と、ルーブリックを使った活動評価
生徒の内面に生じた変化(成長)はアンケートで
ある時点からは「複線的なルート」も必要ですが…
1学期の進捗を確かめ、夏以降の課題を特定する
目標への理解・共感、実現への方策とリソース
障害がどこにあるか探るためのアンケート
処方を考えるのは、躓きがどこにあるか把握してから
担当組織以外の理解や共感は十分か?
cf. 学校評価アンケート~質問設計を通して校是の共有
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なお、まだ少し先のことですが、2学期が始まったら「この夏の指導」も振り返ってみる場面を迎えるはずです。夏の指導の成果をどのように検証するか、今のうちから想定しておくと、いざその時を迎えて判断の材料がそろわないといった事態も避けられるのではないでしょうか。
教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一