月: 2017年11月

2020年対応型の"予・復習と授業のサイクル"

新しいことを学ぶ授業に備えて下調べをする予習と、習ったことをしっかり覚えるための復習という学習サイクルは、正確な理解と再生という従来型のニーズを満たすには十分だったとしても、高大接続改革で求められる”教育の強靭化”に応じるには見直しが必要になります。思考力・判断力・表現力を高めるには、対話による学びの深まりを作る必要があり、授業もおのずと対話の場面を作らなければなりません。…

次回の予習ができる状態を作って授業を終える

予習というと、これから学ぶ/まだ教わっていない範囲を自力で学んで内容を理解したり、課題を解いたりすることを思い浮かべることが多いと思いますが、この発想だけではうまく行かないことも多いようです。その日の授業で学ぶことを「予め学習」しておくのは、前提知識を確保したり学習内容に対する問題意識を持ったりするのに欠かせませんが、「その日の授業で学ぶこと」をどのように位置づけるかにより、予習で取り組むことは大…

英語4技能と大学入試対策

高大接続改革で否が応でも注目を集める2020年以降の大学入試では、思考力・判断力・表現力がさらに高い次元で求められます。学ぶべきものは減らさず、その中で主体的、対話的な深い学びを実現するという方針は2016年に打ち出された”教育の強靭化に向けて“で示された通りです。英語ではさらに、読む・聞く・話す・書くの4技能をバランスよく高めることも求められます。どちらか一方だけでも十分…

英語は手段科目:学びの重ね塗りで運用力の向上を

英語はこれまでのところ、国語や数学、理科、社会と同等のポジションを与えられており、英語という教科(正確には科目)の力を身につけること自体が目的とされてきたように思います。しかしながら、これから先の時代では「英語は様々な事柄を扱うときに情報のインプット/アウトプットを担う道具・手段に過ぎない」という捉え方が主流になっていくのではないでしょうか。そういえば、「英語で飯を食う」という言い回しを見聞きする…

高大接続改革に備えて考査問題も新しいスタイルに

2018年の春に高校に迎え入れる生徒は、2020年の高大接続改革入試に初めて挑む学年です。1年生のうちから新しい学力観に沿った教え方/学ばせ方に切り替えないと、3年後の進路実現に際して後手を踏むリスクが高くなりそうです。指導方法については主体的・対話的で深い学びの実現に向けて、各地で実に様々な取り組みがなされていますが、もう一つ忘れてはいけないのが考査問題のあり方です。 ❏ 理解したことをもとに自…