答案を正しく評価できているか
別稿「学力観の変化は良問と悪問の分け方を変える」でも申し上げた通り、高大接続改革以降の入試で出題の増加が予想される「答えが一つに決まらない問題」などの新しいタイプの問題では、採点基準の在り方しだいで、設問は良問にも悪問にもなり得ます。答案を正しく評価することは、生徒の学びを正しい方向に導くことにほかなりません。新しい学力観に沿った出題が増える以上、それを正しく採点する方法の開発・確立は真っ先に取り…
当オフィスは、各地の学校で授業力向上や教育改善・学校改革のお手伝いをしています。
別稿「学力観の変化は良問と悪問の分け方を変える」でも申し上げた通り、高大接続改革以降の入試で出題の増加が予想される「答えが一つに決まらない問題」などの新しいタイプの問題では、採点基準の在り方しだいで、設問は良問にも悪問にもなり得ます。答案を正しく評価することは、生徒の学びを正しい方向に導くことにほかなりません。新しい学力観に沿った出題が増える以上、それを正しく採点する方法の開発・確立は真っ先に取り…
先生方の頭の中には「学力観」というものがあります。普段はことさら意識することがなかったとしても、それらは授業の進め方、テスト問題の作り方にはっきりと現れます。学力観が背景要因となって{何を教えるか=何を測るか}という関係が作られているということです。瞬間ごとに相を変えていく授業は、固定して吟味の対象にするのも容易ではありませんが、紙の上に固定されたテスト問題はじっくりと眺めて検討したり、複数の先生…
より良い授業を目指した工夫や取り組みは実に様々で、拝見するたびに先生方の意欲的な取り組みには頭が下がるばかりです。しかしながら、学びの成果を測るツールたる考査問題の改善には指導法の工夫に比べてあまり意識が向けられていないようにも感じています。新しい学力観を取り入れた学ばせ方への転換が図られても、定期考査が旧態依然のままではその成果を正しく測定できず、次の指導に向けた課題形成もままなりません。生徒は…
先日の新聞に、変わる、定期テスト ノート持ち込みOK・単元テストに変更 大学入試改革にらむ(朝日新聞2019年11月27朝刊)という記事が掲載されていました。記事には、生徒と先生の双方で起きた変化がそれぞれの立場からの発言を引用して次のように書かれています。 生徒の発言:「最初はイヤだなと思った。勉強しても差がつかなくなるから」と勉強熱心な3年女子。でも問題が増えて難易度も上がり、ノートを要領よく…
2020年に迫る高大接続改革に備えてこれまでに何年もかけて積み上げてきた準備を土台に、新しい学力観に沿った学ばせ方への転換が図られているものと拝察しますが、同時に、学力形成の中間検証手段である定期考査もそれに見合ったものに更新されていかなければなりません。次に控える定期考査までに、教え方と測り方の双方がきちんと更新できたか、ご自身で/教科の中で確かめておく必要があると思います。生徒は考査問題に合わ…
新しい年を迎えると目標や抱負があれこれと浮かんできますが、考えているだけでは立ち止まっているのと一緒です。ひとつひとつを形にしようと行動してみてこそ、それまで見えなかった景色が目の前に広がり、そこに新しい目標/やるべきことも見えてくるように思います。 散歩していても場所を移すごとに新しい景色が目に飛び込んでくるのと似ています。立ち止まっていても曲がり角の先はわかりませんよね。 さて、前振りはこのく…
2018年の春に高校に迎え入れる生徒は、2020年の高大接続改革入試に初めて挑む学年です。1年生のうちから新しい学力観に沿った教え方/学ばせ方に切り替えないと、3年後の進路実現に際して後手を踏むリスクが高くなりそうです。指導方法については主体的・対話的で深い学びの実現に向けて、各地で実に様々な取り組みがなされていますが、もう一つ忘れてはいけないのが考査問題のあり方です。 ❏ 理解したことをもとに自…