休校が続いて、何をやればいいのかわからない?
休校が長引く中、勉強の遅れや受験への不安を抱えつつ「何をやればいいかわからない」と悩む生徒も少なくないようです。学校が与えた課題や自分が立てた計画に沿って勉強を進められている生徒と、「わからない」といって立ち止まる生徒の間には、普段よりも早いペースで学力差が拡大していると思われます。 具体的な学習課題を用意したり、リモートでも学びを進められる環境の整備を図ったりといった、指導者/学校側での取り組み…
当オフィスは、各地の学校で授業力向上や教育改善・学校改革のお手伝いをしています。
休校が長引く中、勉強の遅れや受験への不安を抱えつつ「何をやればいいかわからない」と悩む生徒も少なくないようです。学校が与えた課題や自分が立てた計画に沿って勉強を進められている生徒と、「わからない」といって立ち止まる生徒の間には、普段よりも早いペースで学力差が拡大していると思われます。 具体的な学習課題を用意したり、リモートでも学びを進められる環境の整備を図ったりといった、指導者/学校側での取り組み…
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、昨日から多くの学校で休校措置が取られました。所用があって駅前の商業施設を訪ねたところ、フードコートで楽しそうに談笑している高校生やカラオケ店に入っていく中学生らしきグループを見かけましたが、大丈夫なんでしょうか。 休校という非常態勢をとった意味が伝わっていないような気がするような、しないような…。ここで愚痴っても始まりませんが。 それはさておき、自宅学習の課…
模擬試験の成績や授業評価アンケートのデータを見ていると、2年生のときの大きな低下(あるいは停滞)を3年生の前半で大きく巻き返したと思ったのに、夏を越えて受験期を迎えた途端にパタッと伸び足が止まってしまうことがあります。(cf. 年度の後半で授業評価が下がる?)原因は様々で、見立てを誤り拙速な対処策を考えると却って問題を大きくするリスクがあります。本稿をご参考に幾つかの類型を想定した上で生徒をじっく…
学習場面での「振り返り」は、学びへの目的意識を持った/主体的な取り組みを生徒から引き出し、学習者としての自立に向かわせるために欠かせないものですが、振り返りという行為そのものがメタ認知を用いた高度な知的活動であるため、何の準備指導もなくやらせてみたところですべての生徒がきちんと/的確に行えるわけではありません。的確な振り返りができる生徒を育てるには、トレーニングの機会とその都度与える先生からの的確…
年度末を迎えて、そろそろ来年度の授業の進め方を具体的にイメージし始める時期でしょうか。使用教材などは既に決まっていると思いますので、ここから先の検討は「それらをどう使うか」に絞られますが、その中でもちょっと立ち止まって考えてみたいことは、小テストの不合格者や定期考査の成績不振者への事後指導をどう行うかです。 ❏ 失敗を繰り返させないための指導の効果はどこまで? 副教材をベースに小テストを行いながら…
主体的・対話的で深い学びをしっかりと根付かせるには、その実現に向けた取り組みの成果を検証する必要があります。様々な方法を試すのが可能性と選択肢を増やすことは間違いありませんが、目標は何かしっかり見定め、取り組みが生徒を目標に近づけているかを確かめないことには、あらぬ方向にさまようリスクを抱えます。先生方がそれぞれ最善と考える方法を試してみて、その成果を互いに比べてみることで、自校の生徒に最もよくマ…
日々の教育活動の中で、常に意識に持ち続けるべきは、「どんな人材を育てようとしているのか」という問いだと思います。学校が教育目標として掲げ、入学してくる生徒たちに約束したことや、分掌、学年、教科という三つの立場での自分のミッションを自覚できていることが、個々の場面でもブレのない指導を実現するのではないでしょうか。どんな人材を育てるかという問いに答えるためには、生徒が生きていくのがどんな時代かの見極め…
生徒一人ひとりについて、本人の資質や志向に見合った進路を見つけさせ、それを実現させることは高校の大切な役割ですが、進路先である大学や企業、専門学校にバトンタッチすれば役割を果たしたことになる、というわけではありません。高校は上級学校などに進むためのステップボードではなく、高校で身につけたもの自体が卒業していく生徒にとって大切なものだと思います。高校で身につけたものを土台にその先の学習や研究、活動が…
高大接続改革を機に、新しい学力観に沿った学ばせ方への転換を図る必要があります。どの学校でも、指導計画の見直しや授業デザインの研究が意欲的に進められているものと拝察しますが、その中で、学ばせ方の転換で家庭学習の充実が求められることへの十分な意識が必要です。教室の中で、対話的で深い学びを実現するには、生徒の側での授業準備はこれまで以上に重要性を増しますし、そこで深めた学びをより確かなものとし、広がりを…
家庭学習の習慣形成や授業外学習の延伸を図るのは、学力の向上という目的のための手段です。ここでいう学力は、テストの成績などに現れる結果学力も指しますが、タスクマネジメントなども含んだ広い意味での「学ぶ力」のことです。 高大接続改革を前に教室での学ばせ方が変わる以上、家庭学習が果たす役割も変わります。教室を離れてじっくりと考えたり、課題を仕上げたりすることに十分な時間を当てられるかはとても重要です。 …
高大接続改革以降の入試では、「テクストを読み、そこで理解したことをもとに思考し、その結果を表現する力」 が重要視されます。 教科書や資料に書かれていることを理解する場面で先生が不用意に肩代わりしてはいけませんし、正解に至る工程を丁寧に解説して納得させるだけでは足りないものがあります。また、発言がなかなか出ない/思考が膨らまないとき に採るべき方法も確立しておかなければなりません。 ❏…
ポートフォリオと並び、次期学習指導要領で導入が検討されている評価ツールの一つが「ルーブリック」です。基本形は、観点ごとに段階的な到達状況を配置したマトリクスに各々の規準を書き込んだものであり、目標準拠評価(絶対評価)の一つです。あまり馴染みのないせいか、導入を終えて本格的な運用に踏み込んだ学校はまだ少数派。今からスタートして実運用を経てブラッシュアップしておけば、2020年には他校への大きなアドバ…