マトリクス点検で指導主眼を適正配置

マトリクス点検とは「生徒に求めている学習方法」「評価基準」「テスト問題を通して試そうとしている学力」などを、教科・科目を縦軸に、学年・学期を横軸に、ずらりと並べてみて、段階性や整合性を点検してみようという試みを指す造語です。
入学から卒業までを左から右に、教科・科目を上下に、それぞれの時期×科目で「学習活動において生徒に求めるもの」を配列してみることで、指導主眼の適正配置を実現しようというのが狙うところです。

画像



#01

シラバス、進路講演、定期考査、・・・

マトリクス点検とは

#02

獲得した資質や行動様式は科目を超えて

もう一つのキーワード:連続性と段階性

#03

学年をまたぎ、成果と反省を踏まえた更新を

まずは、ずらりと並べて比較してみましょう

#04

段階的にハードルが高くなっているか

生徒の成長に遅れず、一歩先を

#05

まずは、教科の中で段階性と整合性を

並べてみてこそ、「あれっ?」 に気が付く

#06

上下左右と見比べながら、修正案を書き込んでいく

科目と教科をまたいで、点検の視野を広げる

#07

評価基準も、学習の成果を踏まて段階的に引き上げる

生徒に求めるタスクも徐々に高度化

#08

評価基準は生徒自身による振り返りに利用

評価基準のマトリクス点検へ

着眼点の広がりを楽しみましょう

評価基準においても、段階性と整合性がキーワード

#09

テスト問題は、入口学力と出口目標学力を結んだ線上に

あとがきに代えて

教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一

この記事へのトラックバック

負荷の高め方 #INDEXExcerpt: 教材・課題の難しさ、授業が進むスピードといった学習者に求める負荷の調整は、計画的・段階的に行う必要があります。急激に高まれば、目標を達成できない生徒が増えて進路希望実現への努力を放棄させてしまいます。また緩めてしまえば後につけを残すだけ。
Weblog: 現場で頑張る先生方を応援します!
racked: 2015-07-23 05:53:28
年間行事予定の書きだし方(その3)Excerpt: すべての指導機会は、時期や段階ごとに“目指すべき到達状態”を達成するために設けられるものである以上、年間行事予定に記載されるすべての行事は、学校の教育目標と「生活」「学習」「進路」 の三領域のいずれかと関連付けられていなければなりません。
Weblog: 現場で頑張る先生方を応援します!
racked: 2016-03-09 05:27:35
年間行事予定の書きだし方#INDEXExcerpt: 向こう3か月、半年、1年、…と先を見渡し、どの時期に何が待っているかを予想しながら過ごす日々と、次々に訪れるイベントを準備を整えるわけでもなくただ経験していくだけの毎日。── 卒業までに到達できる世界には、大きな違いが生じるのではないでしょうか。
Weblog: 現場で頑張る先生方を応援します!
racked: 2016-03-13 07:53:12
学力の三要素とは~もう一度考えてみましたExcerpt: 文部科学大臣のメッセージ「教育の強靭化に向けて」 では、従来と変わらない時間枠の中に、思考・判断・表現の各要素を織り込み、主体性・多様性・協働性を身につける場を設けながら、学習内容は減らさないという方針が再確認されました。
Weblog: 現場で頑張る先生方を応援します!
racked: 2016-05-18 07:22:18
カリキュラム・年間指導計画Excerpt: 1 シラバスの起草・更新に際して1.0 シラバスの起草・更新に際して(序) 1.1 シラバスの起草・更新に際して(その1) 1.2 シラバスの起草・更新に際して(その2) 1.3 シラバスの起草・更新に際して(その3) 1.4 シラバスの起草・更新に際して(その4) 2 教科学習指導における数値目標のあり方2.0 教科学習指導における数値目標のあり方(序) 2.1 教科学習指導における数値目標のあり方(その1) 2.2 教科学習指導における数値目標のあり方(その2) 2.3...
Weblog: 現場で頑張る先生方を応援します!
racked: 2017-01-11 06:14:32
評価規準は使いながらブラッシュアップExcerpt: 昨日の記事では、必要な事柄をきちんと記述したシラバスであれば、学習者に熟読させることで到達目標が達成しやすくなる というデータを示しました。同じことは、英語のCAN-DO List や活動評価のための基準表、あるいは記述問題の採点ルーブリックについても言えます。
Weblog: 現場で頑張る先生方を応援します!
racked: 2017-04-05 05:57:13