月: 2015年3月

習熟度別クラスと考査共通問題 INDEX

先日行われた、代々木ゼミナール教育総研主催の教員研修セミナー「授業法研究ワンデイ特別セミナー」では概説講義を担当いたしました。年度末のご多用の中、多くの先生方にご参加をいただきましたこと改めて御礼を申し上げます。ありがとうございました。講義のテーマに取り上げたのは、「学力差を活かした指導授業~積極的な学習参加を促すために~」です。その中で、習熟度別クラスでの定期考査のあり方についても少しですが触れ…

習熟度別クラスと考査共通問題(その3)

定期考査を共通問題で行い、優良差分から指導知見を抽出し、それを共有していくことが学校全体での指導力を高めていくことになります。今回は、習熟度別クラス編成を採った場合の共通問題のあり方と、その結果をどのように利用すべきか、シリーズ冒頭で提起したままになっていた問題に対し、考えるところをまとめて締めくくりとします。 ❏ 考査問題を2部構成に 考査問題を作成するとき、「知識・技能」を主に測定するAパート…

習熟度別クラスと考査共通問題(その2)

習熟度別クラス編成では、進度差は設けず、単元ごとの学びの深め方で差をつけていくのが好適であるというのが、前回の主旨です。成績上位の生徒が集まるクラスでは、「思考」や「表現」の要素を多く取り入れ、既習内容の習熟に不安があるクラスでは、集団知で課題に挑ませるなど、状況に応じた学習を設計しましょう。今回は、定期考査を学年共通問題で行うことの必要性について、一緒に考えていただこうと思います。 ❏ 共通問題…

習熟度別クラスと考査共通問題(その1)

習熟度別にクラスを編成/展開する場合、考査問題を共通にするか、別にするかは悩みどころです。共通問題とした場合、上位で点差がつきにくくなったり、下位で低得点に集中したり何かと問題が生じます。別問題にすると、今度はクラス間の比較ができないだけでなく、指導上の改善課題も見えにくくなるなど、こちらもスムーズに行きません。こうした問題への解決策を探ってみる前に、まずは、前提となる「習熟度別クラス」の運用方法…

即興型英語ディベート大会

平成26年12月、東京都立西高等学校で開催された、首都圏公立高等学校即興型英語ディベート大会を見学する機会に恵まれました。西、日比谷、湘南、浦和の4校の生徒さんたちが集まり、会場は熱気に包まれていました。この大会は、文部科学省助成事業である「高等学校における多様な学習成果の評価手法に関する調査研究」のうち、「即興型英語ディベートを活用した統合型ルーブリック評価の研究」(研究代表者:大阪府立大学工学…