主体的、対話的な深い学びへ~授業評価アンケート

高校でも新課程での指導が始まります。活動の配列/授業デザイン(=学ばせ方)のみならず、評価(=効果測定)の方法も、新しい学力観に沿ったものに切り替えていく必要があるのは言うまでもありません。既に十分な準備がなされているはずですが、新年度を迎えて、これまで準備してきたことを実際の教室で試して、想定通りにうまく機能するか点検をしながら、必要な修正を重ねていくフェイズに移りました。 新しい学力観の下での…

授業評価アンケートの分析に用いる様々な手法

授業評価アンケートでは、授業を受けた生徒が得ている学力向上の実感などを目的変数に様々な分析を行うことで、より良い授業の実現に向けて、どこから力を入れていくべきかを特定します。経年的にデータを追うことで、前回までの分析で特定された改善課題がどこまで解消されてきているかの「改善行動の成果検証」もまた忘れずに行うべきことがらの一つです。分析には様々な手法があり、状況に応じて使い分けますが、比較的良く用い…

一人一台端末を使ってアンケートを行うときの注意点

新型コロナ対応が拍車をかけ、一人一台端末の環境整備(外部リンク)が急速に進みました。教室でできることは大きく増え、コミュニケーション・ツールとしてのICTは大いに活用していきたいところです。新年度を迎えるにあたり、各地の学校での端末活用をお尋ねしてみたところ、意欲的な取り組みの数々が(新しい環境への多少の戸惑いとともに)見られます。今後、各校の実践に学べることが沢山ありそうです。学習(教科、進路、…

出題研究の成果を指導計画作りに活かす

大学入学共通テストも2回目を終えて、高大接続改革以降の新しい入試で求められる学力像もはっきりしてきました。新課程での「学ばせ方」にもあらかた方向性が定まったように見受けられます。入試シーズンの開始当初から、予備校等のホームページで入試解答速報のチェックを日々重ね、出題研究の成果を4月からの授業作りに活かす準備が既に整っている先生方も多いのではないかと拝察します。 2018年2月13日公開の記事をア…

学ぶことへの自分の理由を持たせる~新単元等の導入指導

どの教科、科目、単元でも言えることですが、生徒が「それらを学ぶことへの自分の理由」を持っていないことには、「深く確かな学び」を実現するための必須要素である「主体的な学び」は期待できません。能動的・積極的な学びには、目的意識と学びの方策の2つが必要です。目的意識をもって学びに取り組んでいるか、学習方策の獲得はどこまで進んでいるかによって、取り組みもその成果も違ったものになります。新年度に始まる新たな…

探究活動の効果測定アンケート

いよいよ、この4月からの新課程で「総合的な探究の時間」が本格的に始まります。既に2019年度には先行実施が始まっていますが、これまでのところ、学校ごとに取り組みはまちまちのようです。指導を行う以上、きちんとその効果を測定し、「良いもの(効果をあげた働きかけなど)は教員間で共有するとともに、継承したものを土台に更なるブラッシュアップを図る」「改めるべきところは遅滞なく改善を図り、問題を残さない」よう…

新しいブログをより便利にご利用いただくために

この度、新しいサイトにホームページと公式ブログを引っ越しました。これからも引き続き、しっかりと勉強を重ねて、少しでもお役に立てる情報を発信していこうと思いますので、何卒宜しくお願いいたします。さて、新しいブログ(見た目と内容は変わりませんが…)をより便利にお使いいただく方法をまとめました。 ❏ スマホで記事をご覧いただくとき このブログをスマホでお読みいただいている方も多いかと思います。スマホを普…

ホームページとブログを引っ越しました。

平素より大変お世話になっております。 このたび、開業以来8年近く利用していたブログサービスが終了するのを受け、当オフィスの公式ホームページと公式ブログを新しいサーバーに引っ越しいたしました。 以前のホームページ/ブログは、2023年1月31日までご覧いただけますが、更新は既に終了といたしました。今後は、こちらの新しいブログとホームページをご利用いただければ幸甚です。 新サイトのデザインや構成は、ご…

サーバー移設とブログの一時休止について(お知らせ)

平素より格別のご高配を賜り、心より感謝申し上げます。さて、当オフィスのホームページ、並びに公式ブログは2022年3月14日をもちまして新しいサーバーにお引越しいたします。移設作業の都合上、新サイト/ブログの準備が整うまで、ブログの更新を本日から3月14日(月)までの期間、お休みさせていただきます。新サイト/ブログ(お引越しだけなので内容はそのままだったりしますが…)への準備が整い次第、このページで…

できない? やらない? やらせてない?

本来ならば生徒自身に挑ませて完遂を求めるべきことを、先生が不用意に先回り/肩代わりしてしまうと、生徒は自力でできるようにならなければいけないことをいつまで経ってもできないままだったりします。学習者としての自立を促すためにも、主体性の及ぶ範囲を膨らませるためにも、生徒にやらせずに先生が肩代わりしていたことがないか、これまでの授業をどこかで振り返ってみる必要がありそうです。 生徒にはできないと思い込ん…

チャイムから生徒が活動を始めるまで何分かかる?

授業開始のチャイムが鳴ってから、生徒が最初の活動を始めるまでにどのくらいの時間が掛かっているか意識したことはあるでしょうか。各地の学校をお訪ねして授業を参観させていただくときに様子を観ているとクラスごとに状況は実に様々です。ちょっとした余談を挟んだり、連絡事項を伝えたり、あるいは生徒が授業の準備を整えるのを待ったりしている間にも時間は刻々と過ぎていきます。先生が最初の板書をして生徒がノートを開くま…

演習中にワンステップずつ進める板書

ひと通りの説明を終えて、生徒に問題演習や作業などを始めさせたら、そこから先はできるだけ生徒の活動を止めないようにしたいものです。指示や説明を追加するのに先生が口を開いてしまっては、生徒は先生の話を聞くために思考や手元の作業を止めてしまいます。 こうした場面では、生徒の様子を観察してタイミングを見極めつつ、口を開かず黙って板書の続きをワンステップずつ進めるのも好適です。 教室で実際にこの方法を試して…

不用意な“待て”をかけない #INDEX

せっかく動き出そうとしている生徒に不用意な”待て”をかけてしまっている場面はないでしょうか。生徒は3年間の高校生活で、のべ2,625時間(※)の授業を受けていますが、もしストップが掛かっている時間をこまめに削って毎回5分ずつ浮かすことができたら、総指導時間の10%に相当する260時間以上も授業時間枠の拡大を図ったのと同じことになります。(※50分×30単位×35週×3年=の…

不用意な“待て”をかけない(その4)

生徒を待たせてしまっているその他の場面 生徒は取り組むべきタスクがないときに手を止めてしまい、その時間の蓄積が1年間、3年間という長いスパンでは大きなロスとなり、学びの総量を減らしてしまいます。このシリーズの前3稿で触れたような場面に加えて、生徒に注意や指導をするときや、指名した生徒が答えられずに窮しているときにも、同じようなことが起きてしまいます。教室内で生徒に不用意な待てをかけてしまうリスクに…

不用意な“待て”をかけない(その3)

指示の無駄を省き、待つことを学習させない 授業計画の中に配列した学習活動に生徒が着手できるだけのレディネスを備えているのに、先生方が指示や説明などを重ねては生徒に「待て」を掛けているようなもの。学習活動に充てられる時間を圧迫しますし、仕上げる時間が足りなくなれば、学びは深く確かなものになりません。生徒が既にできるようになっていることをきちんと見極めて、不必要なところでは積極的に手を放していくように…

不用意な“待て”をかけない(その2)

個々の生徒の学力に合わせて与えるタスク 生徒が出来るようになっていることをきちんと見極めて、不用意な「待て」を掛けず、上手に「手を放していく」ようにしたいものです。数学や物理などで初見の概念を学ばせるときだって、それまでの勉強をしっかり積み上げてきた生徒には、例題の解説を読んで理解し、類題や練習問題を自力で解き進めさせるのは十分に可能ではないでしょうか。理解の早い生徒には次にチャレンジする問題を与…

不用意な”待て”をかけない(その1)

手順の説明やルールは読んで理解させる 生徒の側ではとっくに準備が整っているのに、先生がいつまでも指示や説明を繰り返している場面は思いの外たくさん見かけます。先生が話を終えるのを待っている間に活動に当てる時間がどんどん減っていきますし、生徒のやる気や集中力も削がれていきます。くれぐれも余計な「待て」は掛けないようにしたいものです。 2015/06/29 に公開した記事を再アップデートしました。 ❏ …

コロナ禍で欠けてしまった指導の補完、次への前提確保

新型コロナに翻弄されて2年が経ちますが、その間に学校行事や体験学習、進路関連行事などは様々な制約を受け、縮小・中止されたり、代替策が取られたりしたかと思います。その影響は当然のことながら生徒の成長やコミュニティの形成にも及んでいるはずです。学校評価アンケートや授業評価アンケートなどのデータには、進路意識の形成の遅れ(指導計画の遅延)や、生徒が協働で課題解決に取り組む方法と楽しさを学びきれていない様…

指導目標の達成を確かなものに~数値を用いた効果測定

学力の三要素は「知識・技能」「思考⼒・判断⼒・表現⼒」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)」ですが、教科学習指導を通してこれらを着実に育んでいくために、きちんと行わなければならないのは「指導の効果測定」です。効果があるはずと見込んで行った指導も、本当に狙った効果があったのかを確かめないことには、試行錯誤に生徒を巻き込んでしまいますし、生徒の状況を瞬間ごとにきちんと…

学力向上を支えるクラス内での相互啓発とメタ認知

様々な学校の授業評価アンケートや学校評価アンケートのデータをお預かりして分析を進める中で、昨年と今年についてはコロナ禍に見舞われたこともあってか、例年と比べ、受験期を迎えた高3生の「学力向上感の伸び」に鈍さのようなものを感じるケースが少なからずあります。感染対策で実際のご指導に生じた制約は、学校ごとに違いますし、それに対処するために採られた方法も違うため、ひと括りにして論じるのはあまりにも乱暴だと…