学校ホームページは校外に向けた情報発信に欠かせないもの。どんなに優れた教育実践も、それを知ってもらいたい相手にきちんと伝えてこそ理解と共感が得られます。
学校広報が目的とするところは、学校が実現しようとしている教育や力を入れている取り組みを十分に理解し共感してくれる方々(生徒、教職員、保護者、地域等)が参画する学びのコミュニティを形成し、維持することだと思います。
2016/04/04 公開の記事を再アップデートしました。
パブリックリレーションズ(PR)は「認知→理解→共感→協働/選択という4つのフェイズ」で構成されるという考え方があります。取り組みや活動に対して、共感に基づく選択をしてもらう/協力を得るには、このフェイズを一つひとつ着実に進めなければなりません。
学校評価アンケートの集計結果を分析していると、意図するところをきちんと伝えていないことが様々な軋轢を生み、教育活動の妨げになっている様子もしばしばです。(cf. 教育目標や指導方針をちゃんと伝える)
新年度が始まるまでに、教育活動そのものに加え、その様子(計画、進捗、成果、展望)を内外に伝える広報についても、年間を通した計画をしっかり起こしておきたいもの。年間行事予定に配列された行事の一つひとつについて、何をどんな切り口で伝えるか検討しておきましょう。
行事を終えてから、「さて何を伝えようか」では、準備が後手に回り、広報の材料を十分に集めるのも、集めたものを効果的に編むのも難しくなります。共感を伴う理解を得るのに必要なエビデンスを揃えるには、評価、効果測定・成果検証の準備も、並行して進める必要があります。
広報は、肯定的認知を高め、協力者を得るための活動
情報発信は広報担当だけの仕事ではない
探している情報さえ見つからないのでは…
多くの問題は、更新が計画化されていないから
潜在的ステークホルダーに繋がる大切なチャンネル
ホームページ更新計画の土台は「年間行事予定表」
ホームページの更新計画に沿った取材と編集
過年度の更新記録と新年度の行事予定の照合から
大きなエネルギーを注ぐ活動こそ、しっかり発信
情報漏れを少なくするための工夫
重点的な教育活動には特設セクションを設ける
成果を客観的にかつ説得力を持って伝える
サイト構造の再確認と導線チェックを定期的に
手直しで済まないときは最初から再設計
学校の教育目的を軸に行う情報の取捨選択
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教育活動の当事者は現場の先生方だけではありません。生徒はもちろんのこと、学校を支えてくれる保護者、卒業生、地域の方々もそうです。
学校の教育活動が複雑化するなか、充実を図るには先生方の力だけでは限界もあり、地域の方や卒業生など周囲からの理解と協力を得るにも、何をやっているかをきちんと発信することが重要です。これらの人々に情報を正しく、遅滞なく伝え、教育活動への理解と共感を得るのに学校ホームページ以上に効果的な媒体はありません。
教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一