月: 2025年2月
教育手法開発・指導法改善に向けた計画作りは万全?
新年度からの生活・学習・進路の指導計画は順調に固まりつつあると思いますが、もう一つ計画を起こしておきたいのは、「教育活動の成果をどう測りつつ、教育手法の開発や指導法の改善を進めていくか」です。新しい学力観の下、様々な取り組みが積み重ねられている中、万が一にも「やりっぱなし」の部分があっては、徒な試行錯誤に生徒を巻き込むばかりですし、先生方にとっても、投じたエネルギーに見合った効果が実感として得られ…
進路指導で育む“選択の力”(後編)
進路指導で育む“選択の力”(前編)
進路指導の目的の一つは、生徒がそれぞれの能力や志向に合った進路を見つけ、実現することです。しかしながら、この目的を達成する過程で生徒が身につけるべき様々な資質や姿勢のことも忘れてはいけません。中でも、進路を選択するプロセスの中で養われる「選択の力」は生徒が人生を歩む上でとりわけ大切。進路指導はその力を育む重要な場です。 2014/12/29 公開の記事を再アップデートしました。 ❏ 高校卒業の時点…
明日と明後日、ブログの更新をお休みします
準備が整わないうちに選択を迫っていないか
進路形成は大小様々な選択の積み重ねであり、ある局面の選択によってその先に見える景色が違ってきます。もちろん、選択のやり直しはいつでも可能ですが、ある分岐点を右に曲がった場合、左に折れたら見えたはずの光景(≒興味や関心)に出会うチャンスは小さくなります。どちらの道に進むかは、できる限りの情報を集め、吟味し、それぞれの道の先に広がる世界を想像してから決めたいもの。生徒を選択の機会に臨ませるとき、拙速な…
大きな分岐に臨ませるまでに行うべき指導
進路を決定するまでのプロセスにおいて、生徒は小さいものから大きなものまで多くの選択を経ながら自分の未来を拓いていくもの。ある場面でおこなった選択は、その後の選択肢の構成を変えてしまいます。選択を間違えたとしても、方向転換や多少の後戻りで正しいルートに戻ることは可能ですが、それには多大なエネルギーが必要となります。時間も巻き戻しはできませんので、「進路決定までのタイムリミット」を超えるリスクのある歩…
先に控える選択の機会をいつ認識させるか
進路指導計画を作るときも、それに基づいて実際の指導を進めていくときも、「先に控える選択の機会」をどのタイミングで生徒に認識させるかは、様々なことを想定して決めていくべき重要事項です。タイミングが早すぎると、今やるべきことに集中できなくなり、その中で得られるはずの成果を逃してしまうリスクを抱えますし、逆に遅すぎれば、準備を十分に整えないまま選択に臨ませてしまい、「とりあえずの選択」でその先の可能性を…
ホームルームの年間実施計画
新学期に向けて、各教科の年間指導計画は完成に近づいていることと拝察いたしますが、各学年におけるロングホームルームの年間実施計画の作成は進んでいるでしょうか。年間で30回ほどの貴重な指導機会に、生活、学習、進路の各領域の到達目標を達成するための活動を余さずに配置するには、実施計画を十分に練る必要があります。活動の一つひとつに優先順位をつけて、限られた指導機会という枠に落とし込んでいこうとする中で、こ…
指導の成果を確かなものに~新入生を迎えるとき
指導計画が設計通りの性能を発揮するには、まず第一に「計画自体が合理的で実行可能であること」、その上で「実際に現場でご指導に当たる先生方が必要な知識とスキルを備えていること」が大前提です。これに加えて、指導対象の生徒が持つ学びのレディネス((知識・理解や技能、土台となる経験[学習履歴]の有無など))が、計画立案時の想定と一致していることも欠かせない条件です。 2017/12/15 公開の記事を再アッ…
新年度に向けた準備工程の進捗確認と計画調整
2月も中旬を迎え、入試業務や受験生指導などでご多忙を極める日々と存じますが、新年度を迎えるための準備も佳境に差し掛かっています。新しいことを始めるにしても、これまでのものに手を入れるにしても、残り8週ほどで計画を整えるためには、見落としがないかを確認し、このタイミングで「進捗の中間検証」を行うことが重要です。どんな指導でも、計画が設計通りに機能するかどうかは、対象たる生徒の実情と、計画時に想定した…
次に進んだときの学習をイメージ
評価の基準と機会を見直し~指導計画の起案前に
新年度に向け、指導計画の見直しが行われていることかと拝察します。現行課程の完成年度を経て、これまで進めてきた取り組みにも改善課題が見えているはず。反省を活かしてより良い指導を実現していくのは至極当然ですが、指導計画を更新する前にやるべきことがあります。先ずは「これまでの指導を振り返り、その成果(進捗)と反省点(改善課題)を的確に把握し直すべき」であるのは、先日の記事「指導計画の更新は、効果測定の結…
学ぶ理由/自立した学習者
1 学び続けられる生徒を育てる 1.1 自ら学び続けられる生徒を育てる ・学習方策の獲得はどこまで進んでいるか ・目的意識をもって学びに取り組んでいるか ・生徒の興味・関心をどこまで育めたか1.2 全教科でコミットすべき能力・資質の涵養 ★ ・教科固有の知識・技能を学ぶ中で1.3 認知の網の広げ方~5教科7科目をきちんと学ばせる ★ ・5教科7科目に挑ませることの意味1.4 学びに向かう力/主体的…
難易度の調整、適正な負荷
1 難易度をどう考え、どのように調整するか 1.0 難易度をどう考え、どのように調整するか(序)1.1 難易度をどう考え、どのように調整するか(その1)1.2 難易度をどう考え、どのように調整するか(その2) ・学習内容の難しさと苦手意識 ・難易度からの得意/苦手の意識が受ける影響 2 負荷の高め方 2.0 負荷の高め方(序)2.1 難易度の感じ方を把握し、負荷耐性を見極める2.2 負荷を高めると…