月: 2024年5月

思考力と表現力を養うには

1 学力の三要素~思考力の捉え方もアップデート 1.1 学力の三要素とは~もう一度考えてみました1.2 PISAが測ろうとしている「創造的思考力」 ★1.3 論理的思考と批判的思考 New!1.4 観察をタスクに「問題発見力」を育てる1.5 探究活動を通じて育む「思考力」と「実践力」1.6 メタ認知、適応的学習力 ・失敗から正しく学べているか New! ・助言や指示は、生徒自身がじっくり振り返って…

知識の活用、学びの仕上げ

1 課題解決を軸にした授業デザイン 1.1 教室でしかできない学びを充実~問いを軸に授業を設計 ★1.2 考えるための道具(体系的知識)を揃えさせるときの手順1.3 課題解決を伴わない知識獲得は…[検証編/考察編]1.4 理解したことをもとに課題の解を考える機会1.5 課題解決の場を整えたら、挑ませる前に理解の確認 ★1.6 確認した結果に基づいてきちんと学びを仕上げさせる ★1.7 単元ごとに設…

評価、効果測定・成果検証

1 効果測定を通じた教育資源の最適配分 1.1 効果測定とスクラップ&ビルド(教育資源の最適配分)1.2 働き方改革~校務の見直しと再構造化(記事まとめ)1.3 学校経営計画の進捗を確かめ、達成可能性を高める1.4 優先的に取り組むべき課題をどうやって選び出すか1.5 選考基準は妥当だったのか~追跡調査に基づく検証 2 データを用いて理解者と賛同者を増やす 2.1 効果測定は、理解者と賛同者を増や…

アンケートで探る“学ぶ側の認識” #INDEX

学習評価は、個々の生徒の現状を正しく捉えてゴールに導くまでの工程を探るためにも、先生方のこれまでの指導の成果を検証して更なる改善に向けた課題を形成するためにも欠かせないものです。獲得させた知識や技能がどこまで生きて働いているかを確かめるには、妥当性を十分に備えた「テスト」が不可欠、活動評価にはルーブリックなどのツールを用いますが、これらに加えて、「学習の主体」たる生徒や学生の認識を質す「アンケート…

新しい学力観に基づく評価方法(記事まとめ)

どんな道程を辿って目標に導くかは「地図」に相当するカリキュラムや指導計画に描き出されていたとしても、今どこにいるかを知るすべ(=評価)がなければ、この先をどう進めば良いか、判断がつきません。評価は「生徒の学習を改善し、成長させる」と同時に「指導の効果を測定する」ためのもの。適切な評価なしに、指導の改善はあり得ません。指導と評価の一体化を図ることはまさに急務。学びの多様な側面にきちんとモノサシを当て…

論理的思考と批判的思考

別稿「指導と評価の一体化~実現のための発想転換」で書いた通り、生徒の学力を伸ばすにも、評価(学習状況の改善[≒学力の向上]とそれを支える指導の改善を図るためのもの)を行うにも、伸ばしたい学力を構成要素レベルで明確にしておく必要があります。漠然とした捉え方をしていては、それらを発揮させる場としての課題や活動をきちんと選び出せませんし、評価の基準もブレてしまいます。学力の重要な部分をなす「思考力」にも…

失敗から正しく学べているか

昔から至るところで「失敗から学ぶ」という言葉を耳にしますし、口にもしますが、失敗から正しく学ぶには、相応の「失敗への向き合い方」を習得しておく必要があろうかと思います。教室での生徒の言動にそうした姿勢と行動がきちんと見て取れるか、注意を向けておきましょう。失敗をしたときに、きちんと振り返りを行い、その原因を見つけ出し、次の機会にどう修正して臨むかを考え出せれば、より大きな成功の確率が見込めますし、…

指導と評価の一体化~実現のための発想転換(後編)

前編では、「指導と評価の一体化」を図るには「授業のデザイン/指導計画だけを先行して考え、実践し、評価はその場に臨んでから考える」という従来からの発想を離れる必要があるとお伝えしました。各単元(あるいは内容のまとまり)で獲得を図った能力や資質を評価するために課題や活動を整えているなら、それらを指導時間の枠に収めて適切に配列することで、指導計画のフレームは出来上がります。評価のために設ける「能力や資質…

指導と評価の一体化~実現のための発想転換(前編)

新課程への移行でこれまで以上に求められるようになった「指導と評価の一体化」ですが、その実現は、口で言うほど簡単ではないようです。両者の一体化には、それぞれを行うときの発想や観点が一致していることが大前提。指導計画作り/授業デザインを考えるときに、評価の機会と方法も併せて想定しておかなければなりませんが、2つのことを同時に考えるのでは、思考は複雑になり、まとまりにくくなるものです。指導と評価では、こ…