生徒による授業評価
授業評価アンケートの結果の見方、活かし方(その2)
授業評価アンケートの結果の見方、活かし方(その1)
授業評価アンケートで尋ねるべきこと(質問設計)
学習評価は多様なツールを組み合わせて多面的・総合的に行わなければなりませんが、そこで用いる様々なツールの内、授業評価アンケートが測定を担うのは、「学習の主体である生徒の認識」についてです。とりわけ、確実に把握しておきたいのは「授業を受けて、学力の向上や自分の進歩を実感できているか」です。この質問にYESと答えた生徒は、その科目を学ぶことへの自己効力感を保ち、興味関心膨らませることがデータで明らかに…
日々のチェックで授業デザインのブラッシュアップ
臨時休校、分散登校、短縮授業と、授業日数・指導時間の確保を困難にする要因がズラリと並ぶ中、日々の授業をより効率的で密度の高いものにするには教室の対面授業で行う学習活動を精選する必要があります。 ターゲットとなる問いを設定することは本時の主眼や指導の目標を明らかにするとともに、個人で出来ることと教室で行うべきことの選別にも有益であるというのが、昨日の記事の主旨でした。 そうしてデザインした授業の一つ…
イレギュラーな実施形態の中での授業評価アンケート
臨時休校が続く中、教室での対面授業から自宅学習や遠隔指導といったイレギュラーな形に切り替えての学習指導が続いてきました。そんな中でご相談をいただくことが増えているのが「例年行ってきた授業評価を今年はどういう形で行えばよいか」というものです。 授業再開後に学校が日常を取り戻して一定期間が経過したら、例年と同じ方法・内容で授業アンケートを行い、継続的な授業改善を着実に進めて行く必要があることは言うまで…
休校中の学びを把握~リモート指導の好適手法の確立へ
緊急事態宣言を受けて、休校措置が取られ対面での授業は行えない状況が続いています。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかる見込みが立たない中で、今の状況に暫くは耐えることになりそうです。休校中も生徒の学びを止めさせないよう、生徒が自宅で取り組む課題を与えたり動画を配信したりと様々な努力が重ねられています。環境整備が先行していた学校ではテレビ会議システムを応用した双方向性の実現も図られていますが、…
授業内での活動を通した達成感・充足感
LHRで授業評価を行うことのメリット
生徒による授業評価アンケートには、授業毎に教科担当の先生が教室で用紙を配って実施するパターンと、ロングホームルーム(LHR)内でクラス担任の先生の指導のもと全授業について一度に実施するパターンとがありますが、どちらが良いかとのご相談を受けることがあります。結論から言えば、LHR内での実施の方がメリットが多いと思います。大学のように学生ごとに履修科目がバラバラ、ホームルームが実質的に機能していない場…
授業改善をより確実にするためのデータの見方
アンケートの結果に照らしながら、指導の改善を図る
生徒が経験してきた学習活動/学習履歴は、個人でも集団でも、皆それぞれ。学習履歴の違いは説明や指示の受け止め方などにも違いを生むため、同じ指導をしたつもりでも、各々の反応が異なるのは当然です。どんな反応が戻るのか予想しきれない以上、学習者/生徒の反応を(精緻な観察に加えてアンケートへの回答も参考に)しっかり捉えながら、指導計画の修正を重ねないと、学びを意図した方向に導けません。 2014/10/29…
授業評価アンケートにおける目的変数は学力向上感
学習評価は多様なツールを組み合わせて多面的・総合的に
学習指導が所期の成果を上げているかどうか正しく評価するには、学習の成果として形成された知識・技能、思考力・判断力・表現力を測定する「テスト」や、活動そのものをルーブリックなどの基準に当てはめて行う「パフォーマンス評価」に加えて、学習者の認識そのものを把握するための「アンケート調査」や「面談調査」なども欠かせません。 2014/10/27 公開の記事をアップデートしました。 ❏ テストが測るのは解内…
授業評価の事前指導と結果のフィードバック
生徒による授業評価アンケートを行うときに、生徒に対してどんな事前指導をしておくべきか、アンケートの後、結果をどう伝えるべきかとのご質問をいただきました。結論だけ言うなら、授業評価アンケートの目的を先生と生徒が共有した状態を作ることが事前指導であり、結果への所感をあれこれ言葉にするのではなく、結果を活かした「より良い授業」を生徒の眼前に実現して見せることが正しいフィードバックだと思います。 ❏ きち…
授業評価アンケートの集計が終わったら
学習効果が期待値を下回るとき(その2)
学習効果が期待値を下回るとき(その1)
授業評価アンケートの質問設計~まとめと追記
昨日まで、授業評価&生徒意識アンケートの質問設計について、それぞれの評価項目に込めた意図や改善のための着眼点などの整理を試みてきました。シリーズで取り上げたのは、標準的なケースを想定した推奨パターンによる質問群です。 座学・講義系の授業での評価項目 実習・実技系の授業での評価項目 生徒意識調査(学習環境/資質・姿勢の獲得) 学校が掲げる教育目標によって、項目ごとに別のものに入れ替える「調整」が必要…