アンケートで探る“学ぶ側の認識” #INDEX

学習評価は、個々の生徒の現状を正しく捉えゴールに導く方策を考えるにも、これまでの指導の成果を検証し、改善に向けた課題を形成するにも欠かせないものです。学習評価は多面的に行う必要があり、

などを上手に組みあわせて活用しなければなりません。
どの評価/調査方法も万能ではなく、それぞれがカバーする範囲が異なります。ひとつのツールだけ整えてみたところで、多面的で総合的な学習評価はできません。各々の役割や長所・短所を理解した上で、3つを適切に組み合わせるのが「最適解」です。

2015/02/25 公開の記事をアップデートしました。

#01 学習評価は多様なツールを組み合わせて多面的・総合的に

テストが測るのは解内在型の課題に対する解決力
パフォーマンス評価、ポートフォリオ評価
生徒の認識は面談法や調査紙法で確かめる
きちんとしたアンケートの実施と活用の重要性
インタビューとアンケートは場面や用途で使い分け

#02 授業評価アンケートにおける目的変数は学力向上感

実際の成績以上に影響が大きい学力向上感
伸びている実感が、挑む意欲を支える
展望の描けないところに、頑張る理由は見つけにくい
教える側との認識の違い~訊いてみなければ把握不能
訊いて確かめておくべきことは、他にもある

#03 アンケートの結果に照らしながら、指導の改善を図る

反応を探りながら様々な方法を試し、最適解を見つける
小テストの余白を使ったミニアンケートの導入例
新しい方法を試しているときこそ、こまめに調査
様々な方法を試しつつ、アンケートの結果を突き合わせる
好ましい資質や姿勢の獲得に関する自己認識を質す

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  5. 進路希望を調べるときは、前段階の確認も併せて
  6. 学校評価アンケートをどう活用するか

教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一

授業評価&生徒意識アンケート

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