発問で引き出した生徒の発言をどう扱うか
対話的な学びを実現するのに、生徒同士の対話ばかりを増やしても十分とは言えません。教科書や資料を読んでのテクストとの対話や、問答を通した先生との対話をしっかり充実させる必要があります。テクストを介した先人との対話については以下の記事もお読みいただきたく存じますが、本稿は後者にスポットを当ててみます。 2018/06/25 公開の記事をアップデートしました。 問いを投げかけ考えさせ、せっかく生徒の発言…

当オフィスは、各地の学校で授業力向上や教育改善・学校改革のお手伝いをしています。
対話的な学びを実現するのに、生徒同士の対話ばかりを増やしても十分とは言えません。教科書や資料を読んでのテクストとの対話や、問答を通した先生との対話をしっかり充実させる必要があります。テクストを介した先人との対話については以下の記事もお読みいただきたく存じますが、本稿は後者にスポットを当ててみます。 2018/06/25 公開の記事をアップデートしました。 問いを投げかけ考えさせ、せっかく生徒の発言…
教科会が年間スケジュールに組み込まれた定期開催となっている学校ばかりではなく、重要な確認事項があるときにのみ開催するというケースも少なくないようです。教科内の情報共有は主に職員室などでのカジュアルな対話を通じて行われているだけで、議論やすり合わせをしっかり行う場はなかなか確保できないというお話も耳にします。会議はそれ自体が時間という教育リソースを消費する活動ですので、できれば少ないに越したことはな…
総合的な探究の時間が「教科横断型の学びの場」である以上、自教科以外の授業で生徒がどんな探究のスキルや姿勢を身につけているかを知ることは不可欠。それらを踏まえないことには、生徒が獲得しているものを活かした/土台にしたその先の指導にはなり得ません。探究活動は、各教科で学んだこと(学習内容そのものに加えて、それらを学ぶことを手段として獲得した能力・資質)を、自分事としての課題の解決に使ってみることで、そ…
昨日に引き続き、PPDACサイクル(以下の5フェイズからなる統計を使った課題発見&解決の手順)を用いた課題研究について考えます。 Problem(問題): 問題の把握と明確化 Plan(調査の計画): 研究計画づくり、不足する知見の補完 Data(データ): データの収集・整備、統計表の作成 Analysis(分析): グラフの作成、問題点の分析 Conclusion(結論): 分析結果の解釈、レ…
課題発見や課題解決を行う枠組み(型)の一つに、「PPDACサイクル」というのがあります。 未だに認知度は高くないようですが、総務省統計局が開設している 「データ・スタート」というWEBサイトに紹介されています。ちなみに「なるほど統計学園」もお役立ちサイトです。この枠組みでは、問題の解決に至るまでのプロセスを以下の5フェイズで構成されるものと考えています。 Problem(問題): 問題の把握と明確…
生徒が1年かけて取り組んできたことの成果は、取りも直さず、先生方が重ねてきた指導の成果にほかなりません。成果発表会での講評者からの指摘や助言などからどれだけ反省(課題)と展望を得て、その先の活動に活かせるかは、生徒のみならず、先生方にも問われるところだと思います。日々の学習でも、「振り返り」は次に向けた課題形成を図るのに欠かせませんが、特色ある教育活動として小さからぬリソースを割いて取り組んでいる…
探究活動や課題研究の成果発表会では、優れたものをきちんと選び出してスポットライトを当てるよう、その運用には細心の注意が必要です。後輩たちは先輩の発表を見て参考やヒントにします。良いものと悪いものの違いがはっきり判るようにしてあげないと、適当にお茶を濁したものを目にして「あの程度でOK」という誤解を抱くかも知れません。成果を発表させる/まとめる機会は、学校全体で取り組んできた新たなチャレンジが、次年…
先生方の板書などを通じて、生徒は情報を整理し、構造化する方法を学んでいます。(cf. 知識の拡充 vs 情報整理手法の獲得)結果として残った板書やプリント/スライドなどは、各単元に固有の知識をすっきりと提示し、生徒が覚える上での利便を図るものになっていると思いますが、それらが出来上がるまでの工程そのものにも生徒に学ばせたいことがあります。話し合いなどの場で、メンバーの発言(発想や意見)を拾い上げ、…
進学実績にしろ、模擬試験や外部検定の成績にしろ、あるいは授業評価や学校評価のアンケートにしろ、成果が出たときの行動こそが重要だと思います。結果を受けた振り返りというと、どうしても課題/反省点の洗い出しに意識が向きがちですが、成果をあげた好適な取り組みにも、しっかりとスポットライトを当てましょう。失敗に原因があるのと同様に、成功にもそれをもたらした要因があります。それをきちんと分析的に捉え、共有と継…
あるクラスを担当していて、学習指導がうまく行かない場合、その遠因が前年度までに生徒たちが受けていた授業に存在する場合があります。既習事項の習熟が不十分では学び直しに時間がかかり本時の学びが十分に深められないこともありますが、ことはそれだけではありません。生徒は授業を担当する先生の教え方にあわせて学びのスタイルを作りますが、新年度からご担当される先生が変わって学ばせ方が違ったものになれば、当然ながら…
教室で発している問いのうち、「結果」を尋ねるものと、「過程(=プロセス)」を訊ねるものの割合はどのくらいでしょうか。新しい学力観の下では「答えを出すにはどのようにすればよいか、どう確かめるか」と解決へのアプローチそのものを尋ねる問いも増えて然るべきです。正解が何であるかを訊ねるときはもちろんですが、「~が~になるのはどうしてか」という理由を聞くときも、実は、思考の「結果」を引き出しているだけです。…
様々な答えやアプローチが予想される問題を扱うとき、生徒一人ひとりに個人ワークで取り組ませるだけでは、発想も広がらず、多様な考え方を踏まえた上での答えに辿り着くのは容易ではありません。生徒同士が互いの気づきを交換して、視野と発想を拡充する場として、協働や討論などの活動を授業に組み込むことが不可欠です。当然ながら、グループでの話し合いが盛り上がり、何となく答えらしきものが見えてきても、そこで学びを止め…
単元内容が明示され、何を学び、何を身につけるべきかが示されたとしても、その前段階として、「何のために学ぶのか」という問いに生徒が答えを見いだせないことには、「学ぶことへの自分の理由」は生まれてこないのではないでしょうか。自分の理由がなければ、所詮は他人事。身を入れて学ぶ気にならなかったとしても、生徒を責めるわけには行かないような気がします。何のために学ぶのかという如上の問いには、「学ぶことがどのよ…