自らの工夫で得た成功体験は、学びの楽しさに
授業を終えて生徒から「楽しかった」「感動があった」という声が寄せられると、教える立場として大きな励みになります。そうした声の背後には、次の学びに向かうモチベーションの膨らみも想像できます。学習における感動や楽しさには、その生まれ方によって大きく二つのタイプに分けられるように思います。強いて言葉を当てるなら、一方は、授業者や教材によって「外から与えられるもの」、他方は、学習者自身の「内から芽生えるも…

当オフィスは、各地の学校で授業力向上や教育改善・学校改革のお手伝いをしています。
授業を終えて生徒から「楽しかった」「感動があった」という声が寄せられると、教える立場として大きな励みになります。そうした声の背後には、次の学びに向かうモチベーションの膨らみも想像できます。学習における感動や楽しさには、その生まれ方によって大きく二つのタイプに分けられるように思います。強いて言葉を当てるなら、一方は、授業者や教材によって「外から与えられるもの」、他方は、学習者自身の「内から芽生えるも…
以前に増して「思考させる授業」や「探究的な学び」が求められる中、私たちが目指すべきは、単なる知識伝達を超えた授業デザインです。探究活動やPBLに取り組む機会が増える中、狙いの中心に据えるべき対象は、単元固有の知識や理解の形成と並行して(=それを手段に)獲得を目指す「さまざまな能力や資質」へと変わってきています。 各学校が打ち出している「特色ある教育活動」もまた、既存の教科の学びに「後付け」しただけ…
いよいよ(あっという間に?)新学期。新入生の希望に満ちた新しい顔が教室に揃うのも、間もなくです。迎え入れの準備が万端でしょうか。当地の今の気温は摂氏3度。花冷えというにも「ここまで?」と思えるほどの寒暖の差です。先生方に置かれましてもご多用と存じますが、元気に始業式を迎えるべく、くれぐれも御身大切にお過ごしください。これから3年間、6年間の学校生活を送る生徒たちですが、それぞれが抱えている事情は様…
中高と違い、大学では比較的大人数で行う授業が(昔ほどではないとしても)少なくありません。学生が多ければ、一人ひとりの疑問や「わからないこと」に丁寧に向き合うのは自ずと難しくなりますが、そうした疑問やつまずきを察知できなければ、学びは確かなものになりません。学生が言語化した疑問は、その先の学びを押し広げる入り口です。口頭での発言以外にも質問フォームへの投稿などの形も取れます。しっかりとその場を作り、…
探究活動の目的は、未解決の課題を見つけ、その解決に挑むことで「新たな知を創造する方法と姿勢」を身につけることにあります。さらに、それらの課題に自分はどう向き合い、関わっていくのかを考える機会であり、その中で生徒は、21世紀型能力の「実践力」を養い、とりわけ「持続可能な未来への責任」という資質を獲得します。教育の主目的は「社会に適応させるための訓練」から「社会の課題に取り組み、より良い社会を創る人材…
探究活動の成果発表会は、生徒にとって貴重な学びの場です。他の生徒が重ねた努力の成果に触れて自らの取り組みを相対化してみることは適格な振り返りへの第一歩。多くの時間をかけた学びの成果をより深く、確かなものにできるかどうかを分ける重大な局面です。 代表者による発表に触れて、その良い所を理由とともに明確に掴めてこそ、同学年の生徒は自分の取り組みの成果と過程を振り返る際の「彼我の違い」に気づき、後輩学年は…
大学で実施される授業評価アンケートは、学生の学びの質を向上させるための重要な手段の一つです。しかし、アンケート結果が単に公表されるだけで、授業改善に繋がっていないケースも少なくないようです。授業評価が意味を持ち得るのは、単なる数値の比較に終わらず、教育の質向上に繋がってこそ。本稿では、評価結果が適切に活用されない理由から、その解釈や授業改善に向けて踏むべき手順まで考えてみます。 ❏ 授業評価が活か…
たまたまですが、去年あたりから、学習意欲の向上を図るのに有効な指導法はないかといったご相談を受けることが続きました。改めて問われると不勉強を自覚せざるを得ず、もう一度勉強を始めたところです。あくまでも「勉強の途上における、自分向けのメモ程度のもの」として、温かい目でお付き合いをいただければ幸甚に存じます。 ❏ まずは、広く知られた「モチベーション理論」を概観 代表的な「モチベーション理論」と言えば…
生徒が経験してきた学習活動/学習履歴は、個人でも集団でも、それぞれ異なります。学習履歴の違いは説明や指示の受け止め方などにも違いを生むため、同じ指導を行っても、各々の反応が異なるのは当然です。どんな反応が返ってくるのか予想しきれない以上、生徒の反応を、精緻な観察とアンケートの結果なども参考にしっかり捉えながら、指導計画の修正を重ねなければ、学びを意図した方向に導くことはできません。 2014/10…
指導の中で大切なことを伝えたのに、思うような反応や言動が見て取れず、本当に伝わったのか不安になることはないでしょうか。なぜそれが大切なのか理由まで掘り下げて説明したのに、ピンときていない様子を見ると、もどかしく感じますが、手をこまねくわけにはいきません。まずは、伝えた内容を生徒がどう受け止めているかを確かめましょう。方法には「生徒に考えていることを言語化させる」「指導後の生徒の言動に、期待した変化…
新年度からの生活・学習・進路の指導計画は順調に固まりつつあると思いますが、もう一つ計画を起こしておきたいのは、「教育活動の成果をどう測りつつ、教育手法の開発や指導法の改善を進めていくか」です。新しい学力観の下、様々な取り組みが積み重ねられている中、万が一にも「やりっぱなし」の部分があっては、徒な試行錯誤に生徒を巻き込むばかりですし、先生方にとっても、投じたエネルギーに見合った効果が実感として得られ…
進路指導の目的の一つは、生徒がそれぞれの能力や志向に合った進路を見つけ、実現することです。しかしながら、この目的を達成する過程で生徒が身につけるべき様々な資質や姿勢のことも忘れてはいけません。中でも、進路を選択するプロセスの中で養われる「選択の力」は生徒が人生を歩む上でとりわけ大切。進路指導はその力を育む重要な場です。 2014/12/29 公開の記事を再アップデートしました。 ❏ 高校卒業の時点…