月: 2020年8月

新しい生活様式のもとでの学習指導(まとめページ)

1 授業再開にむけて整えておきたい準備 1.1 授業再開にむけて整えておきたい準備(記事まとめ) 1.2 休校明けの授業を円滑に再始動する ・まずは、家庭学習の成果をしっかり確認 ・確認テストを行うか、単元課題で評価するか ・教室で学ばせることを絞り込んで授業を再計画 ・遠隔指導やICT活用のノウハウを継続開発 1.3 改めて迎える「新年度」の始動に当たって押さえたいこと ・教員間の「目線合わせ」…

臨時休校のリモート指導がきっかけで授業改善が加速?

今年は年度当初から、臨時休校中のリモート学習、学校再開後の分散登校と様々な障害がある中での教育活動が余儀なくされましたが、1学期の授業評価アンケートの結果を見ると、評価が下がるどころか、大きく授業改善が進んだことを窺わせるデータも散見されます。 学習効果をダイレクトに尋ねる「授業を通しての学力の向上や自分の進歩を実感できるか」という問いにも、肯定的な回答が昨年度以上に増えているケースも少なくありま…

考えるための道具(体系的知識)を揃えさせるときの手順

思考のための道具は知識です。どの単元を学ぶときでもある程度まで体系的な知識を整えさせないと、その先に取り組むべき思考・判断・表現といった活動には進めませんが、体系的な知識を形成しようと先走り、導入フェイズから長々と説明を聞かせては生徒は退屈するばかりです。その日の授業で学ぶことに「興味」や「理解する必要性」を感じ取る前にあれやこれやと説明を聞くのを苦痛と感じる生徒もいるでしょうし、抽象概念を消化す…

"長期休校への入試での配慮"が及ぼす影響を考える

新型コロナウイルス感染症の拡大によって休校が長引き、入試までに学習範囲を終えられない可能性が高まったことで、高校や大学は入試での配慮が求められ、そろそろ対応が出そろってきました。出題範囲を縮小するケースもあれば、特別な配慮をしないと決めた大学もあります。 報道でも、コロナ禍の大学入試、分かれる対応(朝日7/31)、公立高入試、出題範囲縮小も 「コロナ世代」危惧する声(同7/5)といった取り上げられ…

学習内容が同じでもアプローチによって学びの質は異なる

生徒にとって新しい単元を学ぶのは、歩いたことのない道を歩き、訪ねたことのない目的地を目指すようなもの。歩き方にも色々とあります。以下の3つのシチュエーションを思い浮かべてみてください。 先導する先生にくっついて、先生が決めたルートをただ歩く。 ゴールまで歩き終えたら、通ってきた道を地図上で確認する。 事前にゴールまでのルートを考え、地図で確認しながら歩く。 次回のチャレンジでもちゃんとゴールに辿り…

学力向上感、得意・苦手に成績が及ぼす影響は?

授業を受けて学力の向上や自分の進歩があったかどうか、あるいはその科目が得意か苦手かを生徒が判断するとき、定期考査や模擬試験の点数が生徒の意識にどの程度まで影響を与えているかというご質問をいただくことが時々あります。結論から言えば、成績という数字の影響は確かにありますが、他の要素からの影響も決して小さくありません。振り返りによるメタ認知の形成や学習方策の獲得などを通した「学習者としての自立」が進むに…