月: 2020年2月

負荷の高め方 #INDEX

教材や課題の難易度は、理解や解決に必要とされる知識の量、思考の深さ、手順の複雑さ、見通しの立てにくさや解法が求める戦略性といった様々な要素の組み合わせで決まりますが、学習者がそれらをどう感じているかを確かめながら、計画的・段階的に調整を図る必要があります。負荷が急激に高まれば、わからない/できないという失敗体験をあっという間に積み上げてしまい、科目の学びに対する自己効力感を弱めてしまった生徒は学び…

負荷の高め方(その3)

事前指導で獲得させる学習方策と失敗への耐性 適正な負荷をしっかりとかけ続けるることは、生徒の学力を最大限に伸ばす上で欠かせませんし、乗り越えるのがそうそう容易でないハードルに挑む中でこそ、生徒の側での学び方への工夫も生まれ、結果的に学習方策の獲得も進みます。中長期の指導に亘って適正な負荷を維持するには、生徒が感じる課題の難度や得意/苦手の意識の変化などを常に把握しておく必要があることは申し上げるま…

負荷の高め方(その2)

負荷を高めるときになすべき配慮と工夫 負荷が不足すれば生徒の力を十分に伸ばせませんし、出口で求められる学力への到達が遠のき、結果的には乗り越えなければならない段差を後に大きく残すばかりです。生徒が感じる難易度や負荷耐性の高まりを常に把握して、適正な負荷をバラつきなくかけて行くことが重要です。チャレンジングな課題に挑む中では学び方の工夫も生まれ、学習方策も身につきますので、学習者としての自立も進むも…

負荷の高め方(その1)

難易度の感じ方を把握し、負荷耐性を見極める 教科学習指導における目標ラインの設定や課題の難易度調整についてはいつも悩まされるところです。学力差、苦手意識への対応にも苦慮されている先生方も多いことかと拝察します。実際、ご相談を受けることもしばしばです。学習目標が達成できない/課題を解決できないことが重なれば、次の学びに向かう生徒のモチベーションも下がるのは自明ですので、ついつい生徒が十分にクリアでき…