小テストをもっと効果的に #INDEX
授業で学んだことをしっかり定着させることを意図して行う小テスト。授業で習って、復習で覚えて、テスト用紙に再現して…と、最低3回は対象知識への接触機会が持てますので、再記銘も進みます。また、覚える練習、思い出す練習は、記憶力そのものを鍛えるのにも欠かせません。知識の定着に加え、学習に必要なスキル/能力を得ていることにもなります。(cf. 新しい学びの中で「覚える力」が持つ意義)しかしながら、短時間で…
当オフィスは、各地の学校で授業力向上や教育改善・学校改革のお手伝いをしています。
授業で学んだことをしっかり定着させることを意図して行う小テスト。授業で習って、復習で覚えて、テスト用紙に再現して…と、最低3回は対象知識への接触機会が持てますので、再記銘も進みます。また、覚える練習、思い出す練習は、記憶力そのものを鍛えるのにも欠かせません。知識の定着に加え、学習に必要なスキル/能力を得ていることにもなります。(cf. 新しい学びの中で「覚える力」が持つ意義)しかしながら、短時間で…
小テストは、知識の定着を促すには有効な手段の一つになり得るのは確かです。「思い出す練習」を重ねることは、知識を想起しやすいものに変えていく効果も備えますし、覚える力の向上も図れるでしょう。しかしながら、そうした効果も、生徒が目的意識をしっかり持って小テストに臨み、きちんと覚える努力を重ねてこそ得られるもの。手を抜く生徒にどうやってやる気にさせるかという別の問題もあります。また、小テストへの取り組み…
授業等で学んだことを定着させるために行う小テスト。授業で習って、復習で覚えて、テスト用紙に再現してと、最低3回は対象知識の記銘機会を作れるだけに、記憶への刻み付けには一定の効果が期待できます。しかしながら、小テストだけではカバーできないことや、頼りすぎることで生じる弊害(副作用)も少なくありません。これらを踏まえて、その効果的な活用を改めて考えてみる必要がありそうです。 2015/02/26 公開…
単元ごとに学んできて、それまで個々バラバラの知識にしか感じられなかったものが、何かのきっかけ(重ね塗りによる復習もその一つ)で互いの関係性が掴め、「統合感」のようなものを得ることがあります。統合された各単元が描き出す科目の全体像が見えることで、背景や奥行きにも認識が届き、より深い学びも生まれますし、その科目を「得意」と感じるようになるきっかけとなることも多々あります。 2017/05/09 公開の…
シラバスや学習の手引きによく見られる「○○について理解する」といった目標の記述は、本時の学びで目指すところを、生徒に正しく伝える機能を十分に備えているでしょうか。これから学ぶ(=まだ勉強したことのない)ことの項目名を挙げられても、何をするのか、何を学ぶのかをイメージできるとは思えません。また、学習が終わった後で「学習目標」に立ち返って/読み直してみてもなお、自分が目標を到達できたのかどうか把握でき…
1 理解度の確認~場面と方法 1.0 理解度の確認~場面と方法(序)1.1 その1)理解度の確認はなんのために行うのか1.2 その2)発問/問い掛けによる理解度の確認1.3 その3)小テストによる理解度の確認 └ 授業内に行う小テスト1.4 その4)提出された課題に目を通して行う確認 └ 提出物は丁寧に添削して返すのがベスト?1.5 既習内容の確認は、問い掛けで ★1.6 板書を辿り直して、学…
21世紀型能力(新課程の具体化に向けた議論の土台)における思考力の構成要素には、「問題解決・発見力・創造力」と「論理的・批判的思考力」に加えて、「メタ認知、適応的学習力」が挙げられています。各教科の学習に限れば、「自分の問題の解き方や学び方を振り返るメタ認知、そこから次に学ぶべきことを探す適応的学習力等」と説明される力ですが、生活や進路などにも拡張すれば、広く「先に控える課題を見据えて、取るべき行…
予習は、授業準備を通じて前回までの授業で学ばせたことを実地に練習させる機会です。せっかく学び方や取り組み方を学ばせたのに生徒自身に行わせず、いつまでも先生が肩代わりしているようでは、生徒はその方法に習熟する機会を得られません。復習にも様々な目的がありますが、当然ながら、「忘れないように習ったことを繰り返す」ことだけがその目的ではありません。より広く視野を持ち、適切な指示と指導ができているか常に振り…
生徒にこれまで取り組んできたことの成果や、グループで話し合った結果などを表現させるとき、「評価シート」を用意して、自己評価や相互評価を行わせる場面は、多くの学びの場にあろうかと思います。自己評価は、それまでの自分の取り組みとその成果を振り返り、より良いパフォーマンスを得るのに何が必要かを考え出すための練習。言い換えれば、「メタ認知、適応的学習力」の獲得機会ということです。正しい振り返りができるよう…
個人の練習やグループでの活動の成果を発表させるとき、生徒に自己評価や相互評価を行わせることで、取り組みの成果のたな卸しもできますし、さらに良くなる/良くするための手掛かりも見つけられます。しかしながら、形だけの自己評価/相互評価を繰り返してもその効果は限定的です。効果に繋げるために必要な工夫について考えてみました。 2017/09/11 公開の記事をアップデートしました。 ❏ 評価をさせることはメ…
生徒に課題を与えて取り組ませ、上手くいかなかった場合に、的確な助言・アドバイスを行って、次のチャレンジで上手くいくように導くのは指導者の役割でしょうが、生徒が自ら「何をどうすべきか」を考え尽くす前に指導者が「先回り」してしまうと小さからぬ弊害が生じます。新課程の土台にある「21世紀型能力」では、その中核である「思考力」の構成要素のひとつに「メタ認知・適応型学習力」があります。メタ認知・適応的学習力…
生徒の理解を確かめるのは、学びを先に進められる状態を確かなものにするためです。「その場で」と「言葉にさせて」の2つを鉄則に「対話で行う理解確認」を徹底しましょう。前段の理解に不足や欠落が見いだされた場合、機を逸することなくその解消を図ることになりますが、教え直しよりも、教科書やノートの該当箇所を参照させたり、生徒同士の教え合いを促したりする方が効果的なことがあります。 2015/05/13 公開の…
教室での学びを「きちんと教科書に落とし込む」ことには以下の効果が期待されますし、実際に教室で試してみるとその手応えも十分です。 個々の学習内容を全体像の中においた体系的な理解が形成できる 教科書を深く学べば受験にも対応できるとの安心感が得られる 教科書をきちんと読む[読めるようになる]ことに動機が生まれる しかしながら、授業時間の不足もあってか、その重要性にあまり目が向いていないのか、教科書の落と…
どの科目でも、ひとつの単元で沢山のことを学びますが、それをひとつずつ順番に覚えて行くだけでは単元の全体像をつかみきれなかったり、体系化された知識にならなかったりします。まとめプリントを先生が作って配ってあげたとしても、生徒は「自力で知識を体系化する場面」を経験しておらず、その姿勢と方法を獲得する機会も持てずにいるはずです。学んだことを生徒が自分で整理してまとめ上げる機会を持たせることには大きな教育…
授業では、教えたこと/学ばせたことの確認を様々な場面で行っているはずですが、現時点での理解や進歩の度合いを確かめるところを終点にしては、理解や習熟に不足が残る生徒をそのままにしてしまいます。十分な理解が形成されたか、習熟に不足はないかを確認するのは、確認した結果を踏まえて「仕上げ」に向かわせるためです。確認後に仕上げの工程を伴わないのでは、確認の意味は半減し、下手をすると「できなかった」ことを生徒…