理解確認/学びの振り返り
1 理解度の確認~場面と方法 1.1 理解度の確認~場面と方法(序) Updated! その1)理解度の確認はなんのために行うのか その2)発問/問い掛けによる理解度の確認 その3)小テストによる理解度の確認 ・小テストをもっと効果的に(前後編) ・授業内に行う小テスト その4)提出された課題に目を通して行う確認 ・提出物は丁寧に添削して返すのがベスト?1.2 既習内容の確認は、問い掛けで ★1….
当オフィスは、各地の学校で授業力向上や教育改善・学校改革のお手伝いをしています。
1 理解度の確認~場面と方法 1.1 理解度の確認~場面と方法(序) Updated! その1)理解度の確認はなんのために行うのか その2)発問/問い掛けによる理解度の確認 その3)小テストによる理解度の確認 ・小テストをもっと効果的に(前後編) ・授業内に行う小テスト その4)提出された課題に目を通して行う確認 ・提出物は丁寧に添削して返すのがベスト?1.2 既習内容の確認は、問い掛けで ★1….
生徒にその日の学びを振り返らせるのは、「できるようになったことを棚卸しさせて学びへの自己効力感を高める」と同時に「次に向けた自分の目標を設定させる」ためですが、ログに書き出された「振り返りを通して得た気づきや内省」は、生徒が成した進捗や抱えている課題などを指導者が知る貴重な手掛かりとして、欠かさず目を通すべきものです。リフレクションシートへの記載を熟読して「授業者としての意図がどこまで生徒に伝わっ…
授業を通して学力の向上や自分の進歩を実感できることで、生徒はその科目を学びつづける意欲を維持・向上することができますが、その実感をもたらすのは「習ったことを使って課題を解決できた体験」です。課題を与え、知識や理解を活用する場面を整えることが重要なのは言うまでもありませんが、とりあえず答えが出せたところで立ち止まらせては深く確かな学びは生まれません。答えを仕上げてこその学びです。問いを軸に授業を設計…
授業では、教えたこと/学ばせたことの確認を様々な場面で行っているはずですが、現時点での理解や進歩の度合いを確かめるところを終点にしては、理解や習熟に不足が残る生徒をそのままにしてしまいます。十分な理解が形成されたか、習熟に不足はないかを確認するのは、確認した結果を踏まえて「仕上げ」に向かわせるためです。確認後に仕上げの工程を伴わないのでは、確認の意味は半減し、下手をすると「できなかった」ことを生徒…
授業ごとに/単元ごとにターゲットとなる問いや課題を設定するのは、教室での対面で行う学習活動と、それ以外の場で獲得させるものを切り分けることで限られた授業時間を効率良く活かすための方策の一つになるのは、別稿で申し上げた通りです。そうしてデザインした授業をワンステップずつ確実に進めて行くには、前稿のように、ターゲット設問を分割した小さな問いで要所ごとにそこまでの理解を確認していく必要があります。 20…
授業評価アンケートの標準的な質問設計の中に、「習ったことをもとに考える機会が、課題などで整っている」かを尋ねる項目(Ⅴ活用機会)を設けてあります。ちなみに、Ⅶ学習効果への寄与度は「最大」です。この質問の焦点は、言うまでもなく「習ったことをもとに考える機会」の部分。「課題などで」は実現の手段の例示に過ぎず、要は「獲得させた知識・理解に生きて働く場が与えられているか」が重要です。ある日の授業を終えたと…
新しい単元を学ばせるときには、関連する既習内容をきちんと理解しているか/覚えているかを確かめないと、どこまでを前提に学びを始めさせれば良いか見極めることができません。土台ができていないところに建材を組んでも上手くいくわけがありません。確かめるには、「問い掛けて生徒のアタマにあるものを言葉にさせる」のが最も効果的。もし、わからないこと/思い出せないことがあったとしても、以前に学んだときのノートや教科…
学習目標を示すのに最も効果的なのは、別稿で書いた通り、「学び終えたときに解を導くべき問い」を導入フェイズで示しておくことですが、練習や話し合いなどの活動の場面では「解を導く」こと以外にも目標があり、その効果的な伝え方を別の形で確立しなければなりません。練習を通じてできるようになるべきこと、取り組みのポイントやふるまい方、協働場面でのチームへの貢献などの「実現を目指すべきこと」を行動評価の基準として…
生徒が自らのインプット(それまでの学び)に不備や不足があったことに気づくためには、アウトプットの機会を用意することが必要です。アウトプットが首尾よく行え、学びの成果を上手く形にできたら、それはそれで生徒に達成感を与え、次の学びへのモチベーションを高めますが、うまく行かなかったときに取る「次の行動」こそが、学習者としての成長、自立に繋がっていく鍵だと思います。 2015/01/06 公開の記事を再ア…
授業で学んだことを用いて問いに答えを導く場や、調べてきたことに基づく討論や発表など、学びの成果のアウトプットには様々なものがありますが、一連の学習活動の「終端」と捉えているだけでは、その機能を十分に活かせません。アウトプットはゴールではないということです。アウトプットを通して、そこまでの学習(インプットとインテイク)に不備や不足がなかったかを確かめ、補うべきもの、修正すべき点を正しく認識させてこそ…
生徒の理解を確かめるのは、学びを先に進められる状態を確かなものにするためです。「その場で」と「言葉にさせて」の2つを鉄則に、対話で行う理解確認を徹底していきましょう。前段の理解に不足や欠落が見いだされた場合は、機を逸することなく、その解消を図る必要がありますが、教え直しで「絆創膏を貼る」ことよりも、教科書やノートの該当箇所を参照させたり、生徒同士の教え合いを促したりすることで、学び方を学ばせること…
生徒は各教科を学ぶ中で、教科固有の知識や理解を蓄えているだけではありません。学びへの姿勢や物事の学び方、課題を解決するための思考手順、協働場面でのふるまい方など、様々なものを身につけています。どんな能力や資質、姿勢を獲得させたいのか(ゴール)を明確にし、生徒一人ひとりが今、成長過程のどこにいるのか(現在位置)を掴まないことには、両者を結ぶプロセスである「指導」も計画できません。生徒自身もまた、段階…
授業で学んだことをしっかり定着させることを意図して行う小テスト。授業で習って、復習で覚えて、テスト用紙に再現して…と、最低3回は対象知識への接触機会が持てますので、再記銘も進みます。また、覚える練習、思い出す練習は、記憶力そのものを鍛えるのにも欠かせません。知識の定着に加え、学習に必要なスキル/能力を得ていることにもなります。(cf. 新しい学びの中で「覚える力」が持つ意義)しかしながら、短時間で…
小テストは、知識の定着を促すには有効な手段の一つになり得るのは確かです。「思い出す練習」を重ねることは、知識を想起しやすいものに変えていく効果も備えますし、覚える力の向上も図れるでしょう。しかしながら、そうした効果も、生徒が目的意識をしっかり持って小テストに臨み、きちんと覚える努力を重ねてこそ得られるもの。手を抜く生徒にどうやってやる気にさせるかという別の問題もあります。また、小テストへの取り組み…
授業等で学んだことを定着させるために行う小テスト。授業で習って、復習で覚えて、テスト用紙に再現してと、最低3回は対象知識の記銘機会を作れるだけに、記憶への刻み付けには一定の効果が期待できます。しかしながら、小テストだけではカバーできないことや、頼りすぎることで生じる弊害(副作用)も少なくありません。これらを踏まえて、その効果的な活用を改めて考えてみる必要がありそうです。 2015/02/26 公開…