評価基準は使いながらブラッシュアップ
必要な事柄を不足なく記述したシラバスであれば、学習者に熟読させることで、学びを通して目指すものを理解させ、意欲的に学ぶ姿勢を引き出す効果があります。cf. シラバスを熟読・活用させることの効果活動評価のための観点別評価基準、記述問題の採点ルーブリックなども同様であり、そこに書かれていること(規準)を、導入時や学びが少し進んだところで、生徒にしっかり読み込ませれば、目指すべき到達状態を正しく捉えた「…
当オフィスは、各地の学校で授業力向上や教育改善・学校改革のお手伝いをしています。
必要な事柄を不足なく記述したシラバスであれば、学習者に熟読させることで、学びを通して目指すものを理解させ、意欲的に学ぶ姿勢を引き出す効果があります。cf. シラバスを熟読・活用させることの効果活動評価のための観点別評価基準、記述問題の採点ルーブリックなども同様であり、そこに書かれていること(規準)を、導入時や学びが少し進んだところで、生徒にしっかり読み込ませれば、目指すべき到達状態を正しく捉えた「…
― 空回りを防ぎ、確かな学びに導くために ― 探究活動の指導を行っているとき、意図するところ(各フェイズの活動への取り組み方、そこでの成果が満たすべき要件など)が生徒に上手く伝わらず、狙った方向の取り組みにならないことが少なくありません。取り組んでいる生徒の側でも、戸惑いながらも努力しているつもりなのに、しっくりくるものにならず、挙句の果てに、だいぶ進んだところでダメ出しを喰らっては、やる気も削が…
学期が終わりに近づいたこのタイミングで確認しておくべきことの一つは「新学期に生徒に伝えたメッセージを生徒がどこまで消化し、自分のものとして習慣化できているか」です。別稿の「やりきらずに放置してきたことを仕上げさせる」と共に、この時期の指導の主眼でしょう。新学期が始まるとき、教科担当者として、あるいはホームルーム担任として、生徒に様々な期待(獲得して欲しい能力や資質、深く考えてもらいたいこと、習慣に…
入学試験で志願者の合否を決めるときだけでなく、指定校推薦の内部選考、成果発表会の代表者選びなど、学校が「生徒の選考」を行う機会は実に様々ですが、もし選考の基準が妥当なものでなければ、 といった問題が生じやすいもの。しかしながら、教育活動の内容や方法についての議論に比べ、そこに参加させる段階でのフィルター(選考基準)の妥当性について議論がなされることは少ないように思います。選考が、公平性や透明性をも…
1学期も半ばを迎え、学校の教育活動も軌道に乗り、成果が出始めたこの時期は、計画の進捗を点検して、今後の見通しを整理する好機です。指導を進める中で、計画時点の想定と違うところも出てくるでしょう。当初の目論見通りに進めるのが難しい部分もあろうかと思います。そうした状況に合わせた調整で、取り組みや手順には変更が必要になっても、目指したこと(教育目標)はできる限り維持に努めたいところ。中間検証を経て、計画…
新学期が始まってひと月半くらいでしょうか。そろそろ本年度最初の定期考査の時期に掛かります。このタイミングで注力すべきは、年度当初に描いていた指導目標が達成に向かっているかどうかの点検です。生徒の学習行動についてなら、学習を中心とする生活のリズムを確立できているか、各科目の学び方に習熟してきているか、といったところをしっかりと観察するところからだと思います。学校(あるいは学年)の指導計画についても、…
探究活動の成果発表会は、生徒にとって貴重な学びの場です。他の生徒が重ねた努力の成果に触れて自らの取り組みを相対化してみることは適格な振り返りへの第一歩。多くの時間をかけた学びの成果をより深く、確かなものにできるかどうかを分ける重大な局面です。 代表者による発表に触れて、その良い所を理由とともに明確に掴めてこそ、同学年の生徒は自分の取り組みの成果と過程を振り返る際の「彼我の違い」に気づき、後輩学年は…
新年度からの生活・学習・進路の指導計画は順調に固まりつつあると思いますが、もう一つ計画を起こしておきたいのは、「教育活動の成果をどう測りつつ、教育手法の開発や指導法の改善を進めていくか」です。新しい学力観の下、様々な取り組みが積み重ねられている中、万が一にも「やりっぱなし」の部分があっては、徒な試行錯誤に生徒を巻き込むばかりですし、先生方にとっても、投じたエネルギーに見合った効果が実感として得られ…
新年度に向け、指導計画の見直しが行われていることかと拝察します。現行課程の完成年度を経て、これまで進めてきた取り組みにも改善課題が見えているはず。反省を活かしてより良い指導を実現していくのは至極当然ですが、指導計画を更新する前にやるべきことがあります。先ずは「これまでの指導を振り返り、その成果(進捗)と反省点(改善課題)を的確に把握し直すべき」であるのは、先日の記事「指導計画の更新は、効果測定の結…
年度末が近づくと、今期の指導の仕上げと同時に、来年度に向けた指導計画づくりも進んでいきますが、後者を進めるときの土台は「これまでの指導が得た成果(進捗)と不足していたこと(改善課題)」の的確な把握にあることは改めて申し上げるまでもありません。生徒に対する指導と評価の一体化と同様に、「進捗と改善課題を捉えた学び」は、先生方の営み(=教育活動)の改善にも不可欠です。 ❏ まずは、取り組みに込めていた意…
課題研究などの探究型学習に限ったことではありませんが、何かに取り組ませたら、その成果と過程(取り組み)をきちんと評価をする必要があるのは言うまでもありません。できるようになったことを「たな卸し」することで生徒に自らの成長を自覚させるとともに、これまでの取り組みに足りなかったものに気づかせ、「この先、何にどう取り組むべきか」を考えさせること(=進捗と改善課題を捉えた学びの実現)が評価を行うことの第一…
生徒が学びを振り返るときに拠り所となるもの(=基準)をしっかりと理解/認識させておくことの必要性については改めて申し上げるまでもないかと思います。漠然とした「振り返りらしきもの」で感想レベルのアウトプットを得たところで「学びの改善」は期待できません。思考を重ねた結果である答案や発表には「採点基準」があり、学習への取り組みにも「活動評価の基準」(ルーブリックなど)があるはずですが、生徒はその文言の一…
年度の後半に入りますが、「特色ある教育活動」に対し、この春に入学した生徒は十分な熱意を持って取り組んでくれているでしょうか。意図するところを正しく理解しているか、きちんと取り組めているか、所期の成果が上がりつつあるかなど、この機に点検しておきましょう。もし、これらの観点でどこかに不足があるようなら、必要な補完を遅滞なく講じていかなければならないのは言うまでもないところ。指導の成果が着実に積みあがら…
新しい学力観への転換に伴い、指導方法の工夫を重ねるのと並行して評価方法にも組み直しが必要になります。(cf. 指導と評価の一体化)当ブログでも繰り返し申し上げてきましたが、学習評価は以下のような様々な材料とそれに応じたツールを用いて多面的に行うものであり、いずれも新しい学力観に沿ったものへの更新が必要です。 考査問題や課題類を新しい学力観に沿ったものにアップデートしたり、活動場面ごとに用いるルーブ…