科目を学ぶことへの目的意識/学ぶ理由
科目の学び方や取り組み方の獲得
主体的に学んでいると言えるには、生徒自身が「学ぶことへの自分の理由」を持っていることに加え、自ら学び進められるだけの学習方策を獲得している必要があります。誰かに教えてもらわなければ勉強が進められない状態はどこかで脱したいもの。自ら学び続けられる生徒を育てることは、数ある指導目標の中でも最も重要なものの一つです。■関連記事: 学習方策の獲得はどこまで進んでいるか【学習方策】 私は、この科目の学び方や…
科目への意識姿勢~得意と答える生徒を増やす
同じ教材で同じ指導をしていても、得意・苦手の分布はクラスによって異なります。学習履歴の中で積まれた成功体験や獲得している学習方策によって感じ取り方が違うためです。得意寄りに分布が偏るクラスでは、より高度な課題を与えて達成感をより強固なものにする一方、苦手意識が優位なクラスでは課題のスモールステップ化や集団知の活用で成功体験を積み上げさせていきましょう。学習指導を重ねるうちに、この質問で「得意」と答…
難易度の設定は負荷の感じ方を確かめながら
授業を受けて実感する学力の向上や自分の進歩
対話と協働による気づきと学びの深まり
授業内における学習者の活動性を高く保つことによって、学力や技能の向上をより強く実感できたり、苦手意識の発生を抑制できたりといった効果があることは、既に様々なデータで確かめられています。 これをもう一歩進めて、「深い学び」に繋がっているかどうかを確かめようというのが、以下の質問文(授業評価項目)を導入した意図です。【対話協働】 話し合いなどの協働で、気づきや学びの深まりが得られる。 2019/04/…
理解したことをもとに課題の解を考える機会
達成すべき目標やポイントをはっきり示す
理解を確かめてから次のフェイズに進む
生徒の理解を確かめるのは、学びを先に進められる状態を確かなものにするためです。「その場で」と「言葉にさせて」の2つを鉄則に、対話で行う理解確認を徹底していきましょう。前段の理解に不足や欠落が見いだされた場合は、機を逸することなく、その解消を図る必要がありますが、教え直しで「絆創膏を貼る」ことよりも、教科書やノートの該当箇所を参照させたり、生徒同士の教え合いを促したりすることで、学び方を学ばせること…
よくわかる説明、戸惑わせない指示
学びの土台を作る、整理された板書・プリント
いつもはっきりと教室の隅々まで届く声
伝達技術の基本は「話し手の声がいつでもはっきりと聞き取れること」です。知識・理解を与えるにも、問い掛けて生徒に考えさせるにしても──視覚による補助が効果的であり且つ必要であることは言うまでもありませんが──、まずは先生が発した声による情報を、生徒が集中してしっかりと受け止め続けられることが大前提です。先生の話が聞きとれないのではどこかで授業内容がわからなくなるのも当然。「いつもはっきり聞き取れる」…
意図したことを正しく表現する方法を学ばせる
思考力・判断力・表現力が重視され、主体的に学ぶ姿勢が求められるようになる中、生徒が自ら考えたことを発表する場面が増えてきました。 探究型学習の成果発表会などはその最たる例でしょうが、高大接続改革以降の入試では「証明する方法を説明する」「解決策を考え周囲の理解と共感を得る」といった言語活動の要素を含む問題が登場しています。意図したことを正しく表現するための土台は、日々の学習を通して獲得させた言語、情…
働き方改革~校務の見直しと再構造化(記事まとめ)
学校の先生の多忙が取りざたされて久しくなりました。報道を見ても、現場でのご様子を拝見しても、「働き方改革」は依然として、待ったなしの課題。ドラスティックな改善は進んでいないようにも感じます。外にいる私が直接何かできるわけでもないことに心苦しさを感じつつ、何かのヒントになればと思い、考えるところを拙稿に起こしました。ご多忙を極める中、矛盾することを申し上げることになり、誠に恐縮ですが、お時間のあると…
先生方の多忙解消に~個々の教育活動の価値見直し
学校経営計画の進捗を確かめ、達成可能性を高める
1学期もそろそろ折り返し。年度の冒頭で打ち出した「学校経営計画」はどこまで実行され、目標とした事柄は達成できそうでしょうか。特に夏までに一定の成果を得たい、方向を固めたい取り組みについてはこの機に中間検証を行い、今後の展望を立て直しておくべきです。当然ながら、目標達成に不安が残る箇所、計画通りに進めるのが難しそうな箇所には、達成可能性を高めるべく、効果的な対策が必要です。 2018/07/09 公…
入学試験での成績と定期考査のパフォーマンス
知識の活用、学びの仕上げ
1 課題解決を軸にした授業デザイン 1.1 教室でしかできない学びを充実~問いを軸に授業を設計 ★1.2 考えるための道具(体系的知識)を揃えさせるときの手順1.3 課題解決を伴わない知識獲得は…[検証編/考察編]1.4 理解したことをもとに課題の解を考える機会1.5 課題解決の場を整えたら、挑ませる前に理解の確認 ★1.6 確認した結果に基づいてきちんと学びを仕上げさせる ★1.7 単元ごとに設…