補習・講習は、一つひとつの設置目的を明確に
五月の連休が終わると、夏休みに設置する補習や講習を一覧にまとめて生徒に伝える時期を迎えます。先生方の学校でも、新学期が始まると間もなく講座開設の準備に取り掛かることになるのではないでしょうか。生徒一人ひとりが抱える学習上の課題を解決する場として、内容や対象を明確にして、講座群を整備するとともに、各講座に用意された学びを必要とする生徒が確実に受講できるようにしたいものです。合理的に配置された講座群と…
当オフィスは、各地の学校で授業力向上や教育改善・学校改革のお手伝いをしています。
五月の連休が終わると、夏休みに設置する補習や講習を一覧にまとめて生徒に伝える時期を迎えます。先生方の学校でも、新学期が始まると間もなく講座開設の準備に取り掛かることになるのではないでしょうか。生徒一人ひとりが抱える学習上の課題を解決する場として、内容や対象を明確にして、講座群を整備するとともに、各講座に用意された学びを必要とする生徒が確実に受講できるようにしたいものです。合理的に配置された講座群と…
大学での授業評価アンケートの集計結果を分析したところ、「シラバスを熟読している学生ほど、科目の到達目標を達成できる見込みが高まると同時に、学習したことへの興味が膨らみ、発展的な内容を学ぶことへの意欲が向上する」という傾向が見て取れました。高校でのシラバスは、”講座選びのカタログ”としての大学シラバスとは性格が異なる面がありますので、同じことがそのまま当てはまるとは限りません…
年度末を迎えて、そろそろ来年度の授業の進め方を具体的にイメージし始める時期でしょうか。使用教材などは既に決まっていると思いますので、ここから先の検討は「それらをどう使うか」に絞られますが、その中でもちょっと立ち止まって考えてみたいことは、小テストの不合格者や定期考査の成績不振者への事後指導をどう行うかです。 ❏ 失敗を繰り返させないための指導の効果はどこまで? 副教材をベースに小テストを行いながら…
社会の変化が加速する時代にあって、様々な研究者が予測していたことが現実に近づいていることを実感します。曰く、 2011年に米国の小学校に入学した子供の65%は大学卒業時に今はない職業に就くだろう。(ニューヨーク市立大学キャシー・デビットソン教授) 今後10~20年程度で、米国の総雇用者の47%の仕事が自動化される可能性が高い。(オックスフォード大学マイケル・A・オズボーン教授) 将来の夢を早くから…
将来なりたい仕事を見つけ、そのためにはどんな学部・学科で学ぶのが最善かを逆算して考えるという、広く行われてきた進路決定の方法は今後ますます難しくなるように思います。ゴールとして目指していた仕事が10年、20年先にも存続している保証はありません。ゴールだけを見つめてそこに到達する努力を続けたあげく、辿り着いてみたら目指していたものは既に価値を失い、存在しなくなっていることだって十分にあり得ます。最短…
公立の小中学校での携帯電話やスマートフォンの学校への持ち込みを原則禁止とする従来の指針を見直すことになったとの報道がありました。子どもの携帯・スマホの所有率が上がったことや、緊急時の連絡に役立つことなどが見直しの理由に挙げられています。 内閣府による調査(2017年度)では、小学生の55.5%、中学生の66.7%、高校生の97.1%がスマホか携帯のいずれかを所有しているとのことですので、学校への持…
探究活動や課題研究には代表者による成果発表がつきものですが、代表者や発表作品を選定した理由はきちんと言語化してレジュメや作品に添えて表示したいものです。発表や作品に触れた生徒に「なぜ選定されたのか」を知らしめることは、探究活動の目指すべきあり方を示すことに外ならず、それ自体が生徒に対するとても重要な指導だと思います。 ❏ 合理的な理由なしに代表作品を選ぶことで生じる問題 発表会や展示されているその…
ここ数年、お手伝いする機会が増えてきているのが「卒業生を対象に行うアンケート」です。学校生活を終える生徒に自分の成長を振り返ってもらうと同時に在学期間を通した様々な場面での指導を評価してもらうことで、学校の教育活動の成果を測り、更なる改善に向けた課題を形成しようという目的で行われています。 2017/01/31 公開の記事をアップデートしました。 ❏ 卒業生からの評価で、手応えの確認と次への課題形…
学習指導が所期の成果を上げているかどうか正しく評価するには、学習の成果として形成された知識・技能、思考力・判断力・表現力を測定する「テスト」や、活動そのものをルーブリックなどの基準に当てはめて行う「パフォーマンス評価」に加えて、学習者の認識そのものを把握するための「アンケート調査」や「面談調査」なども欠かせません。 2014/10/27 公開の記事をアップデートしました。 ❏ テストが測るのは解内…
共通一次やセンター試験の出題には、できるだけ高校現場の邪魔をしないようにとの配慮が感じられましたが、2年後に迫る新テストは一転して、大学の教育の在り方のイメージのもと「これからの高校教育はこうあるべき」との方向性を明確に示そうとしています。 これまで幾度もチャレンジしてきた高等教育と中等教育の改革により確実な効果を生み出そうと、大学教育と高校教育の接点である大学入試に手を入れたこと自体にも強い覚悟…
新しい年を迎えて一週間が経ち、今日が始業式という学校も多いかと思います。昨年4月に高大接続改革入試初年度生となる新入生を迎えて既に9か月が経過したことになりますが、新しい学力観に沿った学ばせ方の転換はどこまで進んできたでしょうか。本年度の成果をきちんとたな卸しして次年度以降に継承するとともに、新しい取り組みの中に見出された課題をしっかり特定し解決を図る必要があります。今日から年度末まではこれに当て…