月: 2016年2月

難易度をどう考え、どのように調整するか #INDEX

教材や課題の難易度をどのように設定するかは、生徒の学力分布だけを見て決めるものではありません。同じ負荷をかけていても、生徒が感じている得意/苦手の意識や、授業を通じた学力伸長の手応えを把握しながら調整を行う必要があります。得意/苦手という意識においても、授業内での学習者活動や、それまでの指導で形成してきたレディネスによって生徒の感じ方が変わります。模擬試験の成績や進路希望の分布だけを見て、そのクラ…

難易度をどう考え、どのように調整するか(その2)

前稿でお伝えした通り、教材や課題を選ぶときに難易度をどの程度に設定するかを考えるには、成績などの結果学力以上に、生徒が自分の学習やパフォーマンスをどう感じているかが重要な基準になります。 ❏ 教材を変更する前に打てる手/打つべき手がある 課題や到達目標の難易度についての生徒の意識を把握できたら、実際にどのようにして難易度を調整するかを考えることになりますが、教材や課題の「入れ替え」だけで調整を図る…

難易度をどう考え、どのように調整するか(その1)

教材や課題の難易度は、言うまでもなく学習効果を大きく左右するものです。易しすぎれば伸びるチャンスを失わせますし、難しすぎればあきらめてしまう生徒も現れかねません。授業評価アンケートでは、難易度を生徒に尋ねる項目が入っているケースが多いと思いますが、「ちょうどよい」では負荷不足です。これまでのデータでは、回答分布の中央が「ちょうどよい」と「やや難しい」の中間あたりで学習効果が最大になることがわかって…