データをいかに利用するか INDEX

学校には様々なデータが蓄積されていますが、集めて保存しているだけで十分に活用されていないことも少なくありません。存在している複数のデータを組み合わせれば有意な示唆を得られるのに、個々のデータが関連付けられず、単体でしか利用できていないケースも見かけます。
データは、正しい行動をとるために選択の材料を与えるもの。生徒一人ひとりの成長をより大きくするにも、学校が指導改善を進めていくにもデータの整備と十分な活用が不可欠なのは言うまでもありません。
経験則や直感に頼るのでは、組織内/間で考え方に競合が発生したときに、落としどころを見つけることもできなくなります。
エビデンスに基づく、建設的な議論のためにも、十分に活用されないまま眠っているデータを、存分に活用したいものです。

2015/05/01公開の記事インデックスを再アップデートしました。

#1 作成・保存されているデータの”たな卸し”から

どの組織がどんなデータを持っているか把握してるか
分掌・学年・教科に既存データの一覧を作ってもらう
重複するデータ、使われないデータは取らないように
固有のIDを付与して、データを結び付けられる状態に
ローデータが保存され、解析ができる状態か

#2 データの組み合わせで見えてくる改善課題

個々の生徒のレコードをしっかり残すのが大前提
定期考査の得点と公開模試の成績を比べてみれば
進路希望調査の結果と科目別の家庭学習時間から
伸びている生徒と伸び悩む生徒の比較で得られる知見
散布図の上において、個々の生徒の状況を把握する
■関連記事: 考査問題の妥当性を評価し、最適化を図る

#3 ポートフォリオに何を記録し、どう活用するか

ポートフォリオを作成する目的に立ち戻って
探究活動の成果と過程を進路先での学びに関連づけて
ストーリーの構成要素になりえるものは欠かさず記録
探究成果に加えて、進路指導や学校行事の振り返りも
より良い学習者になるための「学びのPDCA」
レコードを生徒自身が入力する/書き込むことの利点

#4 校内に蓄積されてきたデータを生徒IDで関連付ける

無理なデータの一元化より、必要に応じた組み合わせ
データの関連付けに欠かせないのが生徒ID
これまでに蓄積したデータもきちんと使う
各組織が取得していたデータを結び付けることで
技術の進歩で手間がかからなくなるまでの対処

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教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一