生徒の指導に当たる中、その効果(生徒の成長)の最大化を図りつつ、労力を抑えることに知恵を尽くしておられる日々と拝察いたします。
AIの利活用というと学習指導における個別最適化が大きな注目を集めていますが、探究活動や進路指導でも個々の状況に合わせた対応が求められる場面では時間やリソースの制約は大きな課題。その解決にAIが利活用できないかという検討・研究が各地で進んでいます。
現在進行形の先進事例や、学校のお手伝いを通して得た教訓などから、実に多くのことを学ばせていただく中、頭の整理の必要に迫られ、時折立ち止まりながら、考えるところをブログの記事に起こしてきました。
年度末の整理整頓を兼ね、これまでに起こした関連記事をまとめてみたところです。お時間の許すときにご高覧いただければ光栄に存じます。
AIによるログの整理と分析で、学びの可視化を促進:
ポートフォリオがただの記録になっていませんか? AIの活用でログを効果的に整理・分析し、生徒の成長を可視化する方法を探ります。
- そもそもポートフォリオとは(再確認)
- 探究活動で残したログを活用する場面
- 自らの頑張りを支える材料にもなるポートフォリオ
- 進路指導を進める中で残させるポートフォリオ
- 各教科の学習の中にも進路に繋がる活動が
AIを評価とフィードバックに活用して、探究活動を深化させる:
成果発表会は評価と活動自体の改善の場になっていますか? 手間のかかる評価などにAIを使い、探究活動の質を高めることに繋げましょう。
- 代表者を選んだ理由はきちんと言語化する
- 発表に対するコメントを「深く確かな学び」にするには
- 過年度の成果との比較で、指導改善の度合いを測る
AIが生徒の思考を深める「対話の相手」になる:
志望理由書は生徒の本音を伝えていますか? AIとの対話を通じ、自己理解を深め、説得力ある志望理由書作成を支援する方法を探ります。
- AIとの対話で内省と自己理解を深めさせる
- 実際の手順と出力されてくるもの(イメージ)
- 生徒にもどんどんやらせつつ、内省の進み方を観察
- 採点ルーブリックを「学習」させることも可能
AIを活かして先生方の負担を減らし、教育の質を向上させる:
新しい学習指導要領への諮問がありました。2030年を待たずに態勢を整えていくには、諮問の趣旨を抑えておくことろからだと思います。
- ガイドラインの内容は、次期学習指導要領の方向性
- 正しい利活用に向かうための学びには3つのフェイズ
- 先生方も、まずはご自身でどんどん使ってみる
- 生徒との関係性の中での評価とフィードバックに注力
AI時代を迎えて、思考力に求められるものにも変化が:
生徒の創造的思考力をどう育てていますか? PISA2022で調査が行われた「創造的思考力」とはなにか、これまでの経緯を辿り、整理します。
- 協同問題解決力(2015年調査)
- グローバル・コンピテンス(2018年調査)
- 創造的思考力(2021年調査→22年に延期)
- 遡って12年調査の「問題解決力」~原点はここに
AI時代における「問いを立てる力」の重要性:
情報が溢れる時代、生徒は適切な問いを立てられますか? AIの効果的活用には「問いを立てる力」こそが必要。その育成機会を考えます。
- 適切な問いが、正しい答えを引き出す
- AIが返した答えを吟味し、問いを重ねる
- 探究活動の成否も「問いを立てる力」が分ける
- 問いを立てる力の涵養は日々の学びと相互啓発の中で
教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一