問答・対話、発言、活動

1 問い掛けの多い授業が良い授業 1.0 問い掛けの多い授業が良い授業(序)1.1 問い掛けのタイプとその機能1.2 問い掛けにきちんと反応させる仕掛け1.3 生徒自身から問いを引き出す関連記事:プロセスに焦点を当てた問い 2 生徒を指名して発言させるとき 2.1 生徒を指名して発言させるとき(全3編)2.2 わからないでいる生徒を指名しても…2.5 発言がなかなか出ない/思考が膨らまないとき2….

進路希望の具体化と実現へ

1 選択の機会ひとつひとつに備えさせる 1.1 大きな分岐に臨ませるまでに行うべき指導 ★1.2 先に控える選択の機会をいつ認識させるか1.3 進路の手引きは冊子よりもファイリング形式で ★1.4 準備が整わないうちに選択を迫っていないか 2 進路希望の実現をあきらめさせない 2.1 どこまで伸びるか見立てる2.2 第一志望をあきらめさせない指導2.3 受験期は、またとない成長の好機 ★2.4 諦…

思考力と表現力を養うには

1 学力の三要素~思考力の捉え方もアップデート 1.1 学力の三要素とは~もう一度考えてみました1.2 PISAが測ろうとしている「創造的思考力」 ★1.3 論理的思考と批判的思考1.4 観察をタスクに「問題発見力」を育てる ★1.5 探究活動を通じて育む「思考力」と「実践力」1.6 メタ認知、適応的学習力 ・失敗から正しく学べているか ・助言や指示は、生徒自身がじっくり振り返ってから ★ 2 新…

探究活動、課題研究

1 横断的・体験的な調べ学習の先にある探究活動 1.1 調べたことの先に~新たな知と当事者としての関わり ・資料を与えて読ませる/探させる、そしてその先に ・探究活動の課題~調べ学習との境界と進路への接点1.2 探究活動の目的から考えるテーマ選び ★ ・探究テーマに偏りは生じていないか ・知りたいから始める探究テーマ選び1.3 中学での経験を踏まえて考える「高校での探究活動」 2 探究型学習がつな…

質問に答えて不明を解消してあげる前にやるべきこと

生徒が問題演習を行ったり、実験や話し合いに取り組んでいたりするときに、先生方が机間指導を行いながら、生徒の質問に答えるシーンは、教室ではごく当たり前の、まさに日常でしょう。わからないことがあったら訊くようにと声をかけ、質問一つひとつに丁寧に答えていくのは、生徒の疑問や不明に向き合う指導者としての親身な姿に見えますが、よく考えてみると、「質問に丁寧に答える」という対処だけでは、十分ではないところも多…

授業改善の方向性は合っているか?(チェックリスト)

現行課程において、知識・理解の着実な形成に加え、基礎力(=言語、数量、情報の各スキル)や、思考力(狭義の問題解決力に限らず、問題発見力、メタ認知・適応的学習力なども含む)などの獲得が、これまで以上に求められているのは、これまでの別稿でも書いてきた通りです。 日々の教室での「学ばせ方」にも、こうした「新しい学力観」に沿うことが求められ、その方向で授業改善も進んでいるはずです。さらに歩を進める前に一度…

教材づくりは、学習活動の配列を想定して

授業で用いる教材(プリントやワークシート、スライドなど)を作るとき、「わかりやすい」ものを目指すのは当然だと思いますが、それだけでは「学びに資する有益な教材」にはならないことがあります。わかりやすさ(≒着実な理解の形成)は、掲載する内容の精選、関連性がつかみやすい配列・構成などで高められますが、授業/学習を通して獲得を図るべきは「知識・理解」だけではありません。効果的な伝達に偏ると、ほかの部分の学…

質問や相談が上手にできない生徒

学校生活を送る中で生徒は様々な悩みや問題を抱えます。生活、学習、進路の各領域で成長を遂げようとする中、自分の中に蓄えてきた知識や経験だけでは判断がつかないことや解決できない問題に遭遇します。しかしながら、そうした悩みや問題を抱えたときに適切な相談ができていない生徒もいます。周囲に信頼して相談できる人がいても、自分が抱えている悩みや相談の正体を捉えきれなかったり言語化できなかったりしたら、何をどう相…

進路を選択する中での「自分を知る」をどう考えるか

進路指導計画は大きく分けると、「進路意識を形成する過程」と「進路希望を具体化し実現する過程」の2つで構成されており、前者の中に配置されているのが「自分を知る」ことをテーマにしたセクションです。自己分析、自己理解など、呼び方は学校によって様々ですが、「職業や社会を知ること」「大学や学問を知ること」とともに、3ヵ年/6ヵ年の進路指導計画に何らかの形で配列されているはずです。 2019/11/18 公開…

志望理由を言葉にしてみる~ゼロ学期の始まりに

所謂「ゼロ学期」を間近に控える高2生は、先輩たちの受験生としての日々を目にしながら、自らの進路希望の実現という大きな挑戦を、強く意識し始めているかと思います。ゴールまでの長期戦のスタートをどう切るかは、結果とともにその過程での成長の度合いも大きく変えます。 2016/03/25 公開の記事を再アップデートしました。 旧タイトル: 志望理由を書いて選択に向き合う ❏ 明確な目標を持つことが「頑張りへ…

履修科目選択と進路希望調査(志望理由の確認)

11月も半ばを迎え、高校2年生は3年時の履修科目選択に頭を悩ませている頃かと思います。1年生も2年での文理選択が迫ります。履修科目/文理を選択させるに当たり、生徒の希望を調査するだけでは指導が完結しないのは言うまでもありません。生徒一人ひとりの状況を確認し、より好ましい選択に向かわせる必要があります。何となくの選択では、その先に一人ひとりの志向や資質に見合った未来が待っている可能性は下がるばかりだ…

新しい学力観にそった授業と家庭学習の再設計

新課程への移行で学力観が新しいものに更新される中、家庭学習(予習や復習)にも「学ばせ方の変化」に応じた新しい形が求められるようになってきたのは、既に以下の拙稿などでもお伝えしてきた通りです。 単純に授業外学習時間の延伸を図れば良いということではありません。宿題・課題の増量といった昔からの対策には、自ずと限界があります。荷物を増やしても学びが膨らむとは限らないことを念頭に、「その宿題、本当に必要です…

〇〇的な(教科固有の)考え方・見方を養う第一歩

教科や科目に固有の「物事を捉える視点や思考方法」(所謂「〇〇的な考え方・ものの見方」)を学ばせることは学習指導の重要な目的です。目指すべきところは、3年/6年間の教育活動を通じて「物事を多角的に、深く、正しく捉えられる状態」に近づけること。全ての科目がそれにコミットすることではじめて、死角のない「見方」が実現します。正しい捉え方ができるようになれば、科目の学びに対する自己効力感も高まり、より広い対…

その他のテーマ(記事まとめ)

1 働き方改革を進めるときに押さえるべきこと 1.0 働き方改革~校務の見直しと再構造化(序)1.1 業務の無駄を省く~現場レベルで可能なコストカット1.2 先生方の多忙解消に~個々の教育活動の価値見直し1.3 優先的に取り組むべき課題をどうやって選び出すか1.4 効果測定とスクラップ&ビルド(教育資源の最適配分)1.5 学びの重なりを上手に利用したコンパクトな学校経営1.6 行事にじっくり向き合…

AIの時代だからこそ「問いを立てる力」

AIが知的作業の道具(相棒?)として存在感を持ち始めたのは、3年前の2022年11月、ChatGPTの登場を機にしてのこと。以降、あっという間に、学習や仕事、生活の場で、物事を調べたり、考えたりするのに使って当然、なくてはならない道具としての立場を手に入れました。クリックを重ねるまでもなく、尤もらしい答えがすぐに返ってくるのが当たり前(普通の状態)になった今、生徒や学生に限らず、AIを活用するあら…

次期学習指導要領[2030]に向けて(記事まとめ)

現行課程が完成年度を迎えると同時に、次の学習指導要領に向けた検討が始まりました。別稿の通り、基本的な方向に現行課程と変わるところはなく、社会の変化に合わせた「調整」が掛かるくらいです。これまでに積み上げてきたものをきちんと生かし、新たな要請を正しく捉え、しっかり応えていきたいところ。検討が終わり、結論が示されるのはまだ先ですが、それまでに現場で進めるべき準備もありそうです。これまでに、折々に触れて…

考え尽くした結果を伝えることはコミュニティへの貢献

問いやお題を与え、一人ひとりに調べたり考えさせたりさせ、その成果を持ち寄ってシェアさせれば、欠けていた理解や気づきを互いに補うことになり、学びがより深く広いものになります。調べる時のソースが違えば、互いに矛盾する情報が見つかることもあるでしょう。それぞれの信ぴょう性を評価したり、矛盾に対処したりする知恵を働かせる(=力を鍛えて評価する)好機が教室に生まれます。同じものを参照しても、そこから拾い上げ…

多様な生徒で構成する学びのコミュニティ

大学入試では、一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜という大枠に加えて様々な入試方式が用意されていますが、本来の目的は「多様な学生で構成する学びのコミュニティ」の創出です。学力の高い学生、日々の活動に積極的に取り組んできた学生、強い目的意識や使命感を持って入学してきた学生などがバランスよく混在していれば、様々な場面でそれぞれの強みを発揮する学生からの刺激が、他の学生にも届き、コミュニティには好ましい…

学びの個別最適化の問題点と教室での対応

次期学習指導要領に向けた検討の中でのキーワードの一つは「多様性の包摂」でしょう。その実現には、政策や行政で対応すべき部分と、教室/学校での対応が求められるところがあるのは言うまでもありません。柔軟な教育課程を可能にする制度や、障がいのある子どもや不登校、外国籍など多様な背景を持つ子どもへの対応、さらには教育インフラの標準化と整備、学習者情報の管理と保護のガイドライン策定などは、紛れもなく前者です。…