総合学習/探究活動における「知識の活用」
各教科の学習指導において「評価」を行うのは「生徒一人ひとりの学びをより良いものにする」ためであるのは言うまでもありません。獲得すべき知識や技能が身についていなければ、それを補う機会を用意する必要があります。知識や技能を「生きて働かせる(=活用する)」ことができていないなら、できるようにさせなければなりません。そうした指導が必要なことを見落とさず、着実に学びの成果を積み上げていくために行うのが「評価…

当オフィスは、各地の学校で授業力向上や教育改善・学校改革のお手伝いをしています。
各教科の学習指導において「評価」を行うのは「生徒一人ひとりの学びをより良いものにする」ためであるのは言うまでもありません。獲得すべき知識や技能が身についていなければ、それを補う機会を用意する必要があります。知識や技能を「生きて働かせる(=活用する)」ことができていないなら、できるようにさせなければなりません。そうした指導が必要なことを見落とさず、着実に学びの成果を積み上げていくために行うのが「評価…
総合的な探究の時間(探究活動)では、3/5段階の数値(評定)での評価は行いませんが、「評価」が不要ということではありません。探究活動は複数のフェイズを経て進むため、各段階で学んでいく「探究の方法と姿勢、スキルなど」の獲得を確かめ、その都度、しっかりと不足を補っていかないと、「やらせただけ」の結果になってしまいます。多大な時間と手間を投じた学び(先生方にとっては指導)が、目標を確実に達するには、各教…
総合的な探究の時間では「評定」こそつけませんが、指導を行う以上、きちんとその効果を測定し、「良いもの(大きな効果が見られた指導や働きかけなど)は、校内で着実に共有・継承してきたいところです。共有・継承したものを土台に、先生方の協働で、さらなるブラッシュアップを図るとともに、改めるべきところにはきちんと手を入れ、問題を残さないようにすることが大切です。効果的な指導手法も、組み合わせれば、相乗効果でさ…
予習というと「次の授業で新たに学ぶことに生徒が自力で理解を試み、学びの土台を整えたり、疑問点を洗い出したりすること」と捉えるのが一般的ですが、それが上手くいくケースばかりではありません。生徒が自力でできることには、小さからぬ個人差があり、十分な策を講じることなく「生徒任せ」にしては、次の授業を始めるのにスタートがバラバラになります。発走地点に到着していない生徒も続出します。その日の授業に向けた「予…
1 学び続けられる生徒を育てる 2 学び方を身につけさせるための学習活動(学ばせ方) 3 学習者を自立に向かわせる授業デザイン 4 興味関心・学ぶことへの自分の理由 5 どんな人材を育てようとしているのか~教育目標 6 学習者としての成長を促す活動評価と振り返り 7 生徒に考えさせる学習行動・授業規律 8 進級、進学後の学びを見据えた準備 9 学ぶ理由/自立した学習者に関するその他の記事
探究活動の指導を行うときに頭を悩ませるのは、生徒の活動にどこまで介入するかです。とりわけ、生徒の取り組みや成果を、中間段階でどう評価・フィードバックするかで困る、とのお声は少なくありません。生徒の探究テーマと先生方ご自身の専門領域が大きく異なると、内容や探究方法に助言を行うことへの躊躇や不安も生じがちですが、「専門外の助言はできない」との結論に向かうのはやや拙速な感じがします。生徒と一緒に(同じ目…
一人ひとりが意欲をもって学び、生徒が互いを支え合う、互恵意識で結ばれた学びのコミュニティを作り上げることは、ホームルームの担任に限らず、各教科の授業担当者としても切なる目標の一つだと思います。新学期スタート後の数週間は、好ましい学びのコミュニティを作れるかどうかを決める大切な期間です。どんな手立てと見通しでコミュニティ作りを進めていくかしっかり戦略を立ててから新年度を迎えましょう。互恵という言葉が…
AIの活用というと、「学習指導における個別最適化」に関心が集まりますが、探究活動や進路の指導でも、個に合わせた対応での「時間やリソースの制約」にはAIを積極的に活用していく必要がありそうです。各地の学校での取り組みを通して学ばせていただいたこと、そこで考えたことなどを折に触れておこしてきたブログ記事を、関連記事も含めてまとめてみました。お時間の許すときにご高覧いただければ幸甚です。追伸: AIは「…
「目線合わせ」とは、教育活動を進める前に、指導者間で指導目標や到達水準、評価観点などについて理解を共有し、解釈のずれを解消する作業。各人が持つ期待や判断基準を言語化し確認し合うことで、指導や評価の方向性を共通の前提のもとに揃えることを目的とします。この作業は、生活、学習、進路、探究の各領域の指導について行います。学年・学期を経て指導の成果を積み上げていくには、最終的なゴールだけでなく、教育活動の各…
「学習方策」とは、生徒が身につけている、学習を進めるうえで必要な行動と思考の様式の総体であり、学習者としての自立を図る上での基盤を形成するものです。調べる、考える、話し合う、振り返って改善する方法と姿勢の獲得が、あらゆる学びの営みを支えます。学習方策は、説明を聞くだけで身につくものではありません。課題等に取り組み、試行錯誤を重ねる過程の中で、少しずつ獲得が進むもの。取り組みを振り返り、うまくいかな…
学びの個別化、複線的ハードル、学びの拡張といった考え方に通底するのは、教室を学びのコミュニティとして十分に機能させることと、個々の生徒の特性やニーズに応じた学びを実現することの両立です。教室には、学力差や希望進路の違いが必ず存在しますが、それらに対応する術を「個別指導」に頼ると、集団で学んでこそ得られる効用(対話的な学び、協働性や多様性の涵養など)を失わせることになります。クラス全体で共有する「必…
「相互啓発」とは、学習者が互いの答案・発言・思考過程などを共有し合い、その違いや着眼点を材料にして理解や発想を更新していく「気づきの交換」の働きを指します。学習の過程では、同じ問いに向き合っていても、生徒ごとに着眼点や情報の拾い方、答えの組み立て方が異なります。これらを発表や答案共有の場で持ち寄ることで、他者の発想や思考の道筋に触れることで、自分の理解や答えを見直す契機が生まれます。このとき交換さ…
「認知の網」とは、既得の知識や経験によって形作られ、新たに入ってくる情報を拾い上げて理解や意味づけを行うときに働く、頭の中にある認知の構造(知識や経験のネットワーク)を指す比喩的な表現です。人が新しい情報を理解したり意味づけたりするときには、既得の知識や理解、記憶が手掛かりとして働きます。新たに入ってくる情報を拾い上げて結び付けるその働きを、ものごとを掬い取る「網」に喩えました。学びや体験が不足し…
「仮の答え」とは、本時/単元で設定した「ターゲット設問」に対し、学習を本格的に始める前の段階で、生徒がその時点で持ち合わせている知識・経験・発想を総動員して作る「未完成の答え」です。これによって「どこまで理解しているか」「どこに不明や誤解があるか/何が不足しているか」といった、学びの初期値を測定することができます。初期値の把握は、その後の学びを正しく設計する前提です。 また、問いを与えられ、答えを…