カリキュラム・年間指導計画
1 シラバスの起草・更新に際して 1.0 シラバスの起草・更新に際して(序)1.1 その1 まずは全体を見渡したグランドデザインを1.2 その2 指導計画立案の前に検証可能な目標の設定1.3 その3 副教材の取り扱いや学ばせ方のすり合わせ1.4 その4 使いながら記録を残してブラッシュアップ1.5 追記)シラバスを熟読・活用させることの効果 ★ 2 新課程とカリキュラム・マネジメント 2.0 新課…
選択した結果を正解にするのは「これからの行動」
選択を迫られれば、誰しも「これが本当に正解なのか」と迷い、選択の結果が左右するものが大きいほど悩みは深まります。それでも「人生で何をすべきか」は外の誰でもなく、自分で決めなければならないもの。進路を選ぶところに来てなお、まったく悩みがないという生徒は、調べたり考えたりするのが足りていないだけかも。多くの情報を集め真剣に考えるほどに選択肢は増え、悩みが増えることも少なくなさそうです。選択に悩んでいる…
教科書内容の理解を「学びのゴール」としない
学びにおけるインプット(input)とインテイク(intake)
指導計画の更新は、効果測定の結果を踏まえて
年度末が近づくと、今期の指導の仕上げと同時に、来年度に向けた指導計画づくりも進んでいきますが、後者を進めるときの土台は「これまでの指導が得た成果(進捗)と不足していたこと(改善課題)」の的確な把握にあることは改めて申し上げるまでもありません。生徒に対する指導と評価の一体化と同様に、「進捗と改善課題を捉えた学び」は、先生方の営み(=教育活動)の改善にも不可欠です。 ❏ まずは、取り組みに込めていた意…
理解確認/学びの振り返り
1 理解度の確認~場面と方法 1.1 理解度の確認~場面と方法(序) Updated! その1)理解度の確認はなんのために行うのか その2)発問/問い掛けによる理解度の確認 その3)小テストによる理解度の確認 ・小テストをもっと効果的に(前後編) ・授業内に行う小テスト その4)提出された課題に目を通して行う確認 ・提出物は丁寧に添削して返すのがベスト?1.2 既習内容の確認は、問い掛けで ★1….
効果測定とスクラップ&ビルド(教育資源の最適配分)
新課程完成年度の大学入学共通テストを終えて
週末に実施された大学入学共通テスト(現行指導要領の下での初回)の問題に目を通しているところです。今回のテストに向けて、これまでも時々記事を起こしていましたが、その時に考えた/お伝えしたことが果たして妥当だったのか、改めて検証していきたいと思います。 先生方にとっては、3年間に亘って積み上げてきたご指導の効果測定の機会でもあります。自己採点の結果(可能ならば大問別の小計も欲しいところ)に照らして、修…
思考力と表現力を養うには
「学びの拡張」まで考慮したカリキュラムの設計
リフレクションシートの記載を参考に観察精度を高める
生徒にその日の学びを振り返らせるのは、「できるようになったことを棚卸しさせて学びへの自己効力感を高める」と同時に「次に向けた自分の目標を設定させる」ためですが、ログに書き出された「振り返りを通して得た気づきや内省」は、生徒が成した進捗や抱えている課題などを指導者が知る貴重な手掛かりとして、欠かさず目を通すべきものです。リフレクションシートへの記載を熟読して「授業者としての意図がどこまで生徒に伝わっ…
理解度の確認~場面と方法 #INDEX
予想と違う結果がでたときにこそ~実験などの場面で
理科の授業では「実験」が欠かせませんが、配られているワークシートを見ると「うまくいったとき、予想通りの結果が出たとき」だけを想定した書式になっていることが少なくないように思います。すべての実験が上手くいくとは限らず、ちょっとしたところで操作を誤っただけで、想定した結果にならないこともあれば、機器の扱いが拙いなどの理由で測定誤差が大きく出たりすることも少なくないはずです。こうした場面に遭遇したときの…
学びを深める、問いの立て方とその使い方
別稿「どんな問いを立てるかで授業デザインは決まる」でも申し上げたことですが、「問いの立て方」とその「使い方」は、授業を通した学びの大きさ(成果=深まりと広まり)を大きく左右します。問いを起点に展開する様々な学習活動を「深く広い学び」に結実させるには、どんな問いを用意するべきか、常に考える必要がありそうです。なお、用意した問いの使い方については、別稿に考えるところをまとめました。併せてご高覧下さい。…
次期学習指導要領に向けて~教育へのAI利活用
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。多くの先生方より賜りました格別のご厚誼に、改めて心からの御礼を申し上げます。新しい年も、現場で頑張る先生方のお役に少しでも立てるよう、微力ではありますが、できる限りを尽くして参る所存です。引き続きご指導を賜りますよう、どうぞ宜しくお願いいたします。年が明け、進路指導が最終局面を迎えるとともに、来年度に向けたゼロ学期も迎えております。何かと慌ただしい時期ですので、「仕…
年末・年始の業務について(ご挨拶)
平素より格別のご高配を賜り、誠に有難うございます。 早いもので師走も押し迫り、今年も残すところ6日となりました。先生方におかれましては、ご多用の師走だったかと拝察いたします。 年末年始のお休みはどうぞごゆっくりとお過ごしください。さて、当オフィスでは以下の通り、年末年始の営業をお休みさせていただきます。新年の営業開始は1月6日(月)です。 年末年始休業:12月28日(土)より1月5日(日)まで な…
教材としての好適性~「問い」の性能評価
どんな問いを授業の軸にするかで生徒が学べるものは異なり、問いの周辺にどんな学習活動を配列するか(=授業をデザインするか)で、獲得できる能力や資質も違ったものになるのは、別稿でも書いた通りです。 別の見方をすれば、様々な問いの一つひとつには、授業デザインの軸にどこまでなり得るものか、資質のようなものがあるということです。その評価を授業者の「感覚」だけに依らずに、ある程度の根拠を持って行えるようになる…
目指すものを正しく共有~協働に向けた土壌づくり
学校評価アンケートの回答データを分析していると、先生方と生徒・保護者、あるいは先生方の間でも「学校が目指す方向」について根っこの捉え方が違っているのではないかと思えてならないことがあります。新時代を見据えて新たに特色ある教育活動を設けているのに、そこへの関心の度合いが三者で大きく違ったり、先生方の間でも分掌や学年などの立場によってコミットの度合いが一様でなかったりするようです。それぞれの立場で思い…